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刺客商売をしている信乃が、ひょんな事から少年・テツと生活を共にする事になって、、
信乃とテツ、そして信乃の友人半十郎のお話です。
半十郎と信乃、二人は子供の頃に偶然出会い、互いに同性とは知らないまま、淡い恋に落ちますが、男同士とわかって恋破れ、今では腐れ縁の友人同士。
もしかしたら、心の底ではまだ恋しあっているのかも知れませんが、少なくとも、信乃の方には、性的な欲求はまるでなさそうです。
と言うわけで、せっかくの森川×神谷キャスティングですが、BL的なお楽しみどころはありません。
それでも、ヒロCの信乃は、無自覚故の色気を垂れ流していますし、もりりんの半十郎は、信乃の色気に反応しつつも、友人として信乃を守っていくのだという男気を感じさせるところがさすがです。
宮田さんの少年・テツは、文句なくかわいい。
望むらくは、テツがこのまま育って、3年後くらいにいきなり大成長&声変わりして、信乃をぱっくりっていう展開が、あったりするとおもしろいのに(もちろん、原作にはそんな展開はありません)。
声変わり後のテツは、わちゃでお願い。
メインは、母親の仇を討つために陰間茶屋を脱走してきたテツ(CV.宮田幸季さん)が、人斬りを生業としている白髪の武士・信乃(CV.神谷浩史さん)のところに押しかけ弟子として住み着いてしまったことによって起こる涙と笑いのお話です。
言動の冷たい信乃にやりこめられながらも、健気に頑張るテツです。
そこに絡んでくる重要な人物が服部半十郎(CV.森川智之さん)。
飄々としているふざけたおじさんですが、信乃のことを一番わかっているのです。
残念ながら、お話的には未完といっていいでしょう。
信乃が大事にしている半十郎の着物の件はうやむやのままですから・・・
聴き所は、テツの「どどど、どうしよう」を一番に上げたいと思います。
宮田さんならではの「どどど」であります。
それから、信乃のツンデレ。
神谷さんが強い男を張り切って演じたとおっしゃっているとおり、はっきりきっぱり冷たいのです。
滅多に聴けない怒鳴り声もあります。で、最後に甘いという・・・
半十郎はあくまで飄々と、いい味出ていました。
残念ながら13歳の頃の信乃のCVは神谷さんではなく中原麻衣さんだったのですが、それはそれなりに可愛くて結構でした。
正直言えば、神谷声で聴いてみたかったなぁ。
時代もの。
原作のストーリーがしっかりしてるから、さすが面白かったです。
でも、テツのキャラにもうちょっと健気さが欲しかったな~。原作でも思ったんだけど、命のかかったああいう場面でのあの行動はいただけない。宮田さんは可愛かったけど。
主役ふたりは親友同士のままです。
相手に対する想いはヒシヒシと伝わってくるんだけど、具体的な行動には出ない。でもそれがイイ。
ストイックな信乃(神谷さん)とユーモアにあふれた半十郎(森川さん)、二人の性格の対比も面白いです。色気のない掛け合い漫才のような会話のなかに萌えがある。
まだまだ続きそうな終わりかたなんだけど、中村春菊さんは続きを描く予定はなさげかなァ…。