舞踏会の手帖 ~Un Carnet de Bal~【BLCD】

舞踏会の手帖 ~Un Carnet de Bal~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×22
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
2
得点
44
評価数
10
平均
4.4 / 5
神率
60%
媒体
CD
オリジナル媒体
コミック
CD発売会社
フロンティアワークス〈CD〉
収録時間
60 分
枚数
1 枚
ふろく
B6版書き下ろしコミックス、書き下ろしBOX
フリートーク
なし
発売日
JANコード
4527427723108

表題作 舞踏会の手帖

九鬼遠文 → 杉田智和

清源院真弘 → 岸尾大輔

レビュー投稿数2

神の中の神

ヤバい。
ヤバいヤバいヤバいヤバい。
大号泣しました。
超名作でした。
神の中の神作品だと思います。
骨があるというか肉厚というか…、歴史的な背景にぴったり噛み合ったストーリー進行と、それに合わせた登場人物ひとりひとりの感情の流れ、すべてが完璧でした。
何回も何回も鳥肌が立ちました。
こういう作品に出会うと、何から書いていいのか、どう書けばこの作品の魅力を伝えることができるのか、本当に迷います。
とにかくオススメです!
杉田×岸尾カップルも良かったけど、脇役の小西さんや野島パパも良かったな…。

杉田さんは、最初は年下ワンコ攻めそのものだったのに、数々の裏切りを経験して、どんどんオトナになっていく。
戦争を経験してはじめて許せたという点、凄まじい説得力がありました。戦争というアイテムを、安易なメロドラマを演出するための鍵として使う作品には文字通りヘドが出そうになる私なんですが、この作品には一切それを感じなかったです。
…「許せた」んじゃないのかな。 たぶん「どうでもいいことのように思えた」んだろうな。

岸尾さんは年上美人な誘い受け。
彼の犯した最悪の罪と、後悔と。そして数年にもおよぶ懺悔と。
胸に迫る。
後半とにかく苦しくて痛くて、彼のために祈りました。

小西さん。
悪い魅力に満ち溢れた脇役でした。
悪役に「掛け値なく悪いこと」をさせつつも、これだけ魅力的な人物に仕立てあげることのできる作家さんは凄いと思います。ツンデレ狙いが見え見えの中途半端な悪役の魅力など、彼の足元にも及ばない。
彼が一番孤独だったんだろうな。壮絶な生きざまでした。

で、野島パパ。
この人も凄いよ。
出てるシーンは少ないけど、ものすごい存在感でした。

聴き終えて、胸にポッカリ穴が空いた気分になりました。
原作も読みたいです。
美しくて悲しいあのラストシーンを、目でも味わいたい。
美しくて悲しい。

神の中の神です。

4

号泣しました

新田先生の作品は、「人を愛すること」を明確に教えてくださる。そして、いつも心打たれるし、切ないし、尊い。色々と考えさせられます。

舞台は、明治時代〜時代ものっていいですよね。「舞踏会の手帖」2人の逢瀬のための手帖〜岸尾さん(真弘 公爵 美人受け)×杉田さん(遠文 子爵 年下甘攻め)今回の岸尾さんの受けは、品があって色っぽくて、一方で、杉田さんの攻めは幼い中にも愛、男を感じさせてくれてとてもよかったと思います。

当初は、真弘が遠文の兄のために仕組んだ策略から始まった遠文との関係、逢瀬〜次第に遠文の純粋で真っ直ぐな深い愛に真弘は戸惑いながらも彼に惹かれていく…

現状以上に明治や大正時代の家族の在り方、家族の形、武家文化、後継者、重いものですね。そして、兄弟、同性同士の独特の関係性、嫉妬、嘘〜小西さん演じる(遠文の兄 修季)は悪役なんですが、不憫で可哀想で、どんなに頑張っても弟に敵わない…彼の葛藤や気持ちが理解できるだけに胸が苦しくなりました。もっと楽に生きれなかったのかと…父親への深い愛と憎しみが交差する…「飴玉をやろう…」たったそれだけのこと、人から見れば小さなことでも、彼にとってはたった一つの切望、願望だった…そして、砦であった真広までが遠文に…誰にも必要とされず、愛されない修季…それが、悲しくて切なくて可哀想で涙が止まりませんでした。

親の愛情は子にとって、すべてなのだと改めて感じさせられました。

私たちが生きている現実でありえるお話を先生が深く追求し、描かれる世界観〜明治、大正、昭和と激動の世を真弘と遠文の2人はどう生き抜いていくのか…真弘と遠文のそれぞれの愛、葛藤、2人の気持ちが通じ合った時…泣きました…号泣でした。

岸尾さんと杉田さんの演技もとても素敵でしたし、難しい役どころの小西さんの刹那な演技にも心打たれました。そして、なんといっても野島さんのナレーション、エピソードが素晴らしかったです。私にとって「舞踏会の手帖」は大切な作品の1つとなりました。

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