追憶の獅子(キング) ― アーサーズ・ガーディアン

tsuioku no king

追憶の獅子(キング) ― アーサーズ・ガーディアン
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×23
  • 萌4
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
7
得点
50
評価数
14
平均
3.7 / 5
神率
35.7%
著者
Unit Vanilla 

作家さんの新作発表
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イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
硝子の騎士 ― アーサーズ・ガーディアン
発売日
価格
¥900(税抜)  
ISBN
9784813011903

あらすじ

「ずっと憧れていたんだ。アーサーズ・ガーディアンの一人目の守護天使である君に──」
ロンドンの下町で寂れたパブを経営する諒一は、親友であるアーサーが遺した小さな天使を護ることだけが生き甲斐の怠惰な日々を送っていた。そんな彼のもとに現れたのは、アーサーズ・ガーディアンに憧れているという花屋、ダグラス。AG創設メンバーでありながら、なぜか組織との関わりを拒む諒一は、自分を慕う花屋を冷たくあしらうが、旧知のエージェントから依頼が舞い込む。「冷酷非情なウォール街の帝王・ボールドウィンJr.に恋人を作ってくれ」──旧友の頼みに、くだらないミッションを渋々ながらも引き受けたのだったが……
アーサーズ・ガーディアンシリーズ、グランドフィナーレ!!
出版社より

表題作追憶の獅子(キング) ― アーサーズ・ガーディアン

実業家 ダグラス・ボールドウィンJr
表向きはパブ経営者 都倉諒一

レビュー投稿数7

シリーズ最終章

ガーディアンシリーズ最終章
物語の冒頭部分は主人公の諒一の過去と現在が交互に出てくる感じで話が進んでいきます。
「ダグラス」が出てくるのが現在、アーサーズ・ガーディアンの創設者であるアーサーが出てくるのが諒一の回想である過去の話と言う感じでしょうか?
諒一はガーディアン創設メンバーの一人で1人目のガーディアンなんですが、一線を退いている、ダグラスはそんな諒一に憧れて彼をたずねてやってきた様子。

ダグラスのワンコっぷりが良い、諒一は彼を遠ざけようとしているのだけど、なぜかそれが裏目にばかり出てしまう、突き放そうとする諒一とダグラスの会話が微妙にずれてかみ合わない、そのやり取りとかダグラスが諒一の前に現れてから少しずつ諒一の周りが変わっていく様子が楽しくて笑えた。
ガーディアンシリーズの中でこの話が一番ラブコメっぽかったんじゃないだろうか?いまさらながらに前作の評価を「神」にしてしまった事が非常に悔やまれる(*u_u)

諒一が見かけによらず男前な性格をしているところもすごくよかった、そして、アーサーの孫である金髪の美少年チャールズ。
12歳の彼が実は諒一にラブで、クラウドの存在に嫉妬心を抱き、諒一をめぐる三角関係的なシーンが出てくるのが非常にツボでした。

ただ、物語があはは、うふふと笑ってしまうばかりでない、諒一とアーサーが知り合う切欠になった件やらダグラスに年の離れた親友アーサーへの思いを語る件は泣けてくるし、2人が別れる切欠になった出来事もまた、胸を切なくさせる。

2人の恋物語は完璧なハッピーエンドと言う終わり方ではなかったけれどそれが、ダグラスと諒一の未来が暗澹たるものではないと先が想像できる終わり方だったから残念だとは思わなかった、

美しい薔薇の花畑を見た諒一は、きっと渋い顔をしながらダグラスの申し出を受け入れるに違いないのだ。だって2人の愛はまだ冷めてはいないのだから。

2

アーサーズ・ガーディアンの真実。

「世界平和は足許から」を理念に、救いを求める人に
無償で手を差し伸べる・・・
世界的大富豪アーサー・ブラックフォード卿の遺志を継ぐ
スペシャリスト集団のことを
“アーサーズ・ガーディアン(守護天使)”と呼ぶ。

第4弾にしてフィーナーレを飾る1冊には
“アーサーズ・ガーディアン”誕生の秘話が綴られてます。
ヴェールに包まれていたアーサーの在りし日のエピソードを
一番最初のガーディアン(守護天使)諒一の目線で追います。
これが本当にあたたかくっていい話で、泣きたくなりました。

今回のミッション担当は
そんな一番最初のガーディアンである諒一が担当します。
ミッション内容は・・・
ウォール街の帝王(キング)と呼ばれる男ダグラス・ボールドウィンJr.
愛する妻に逃げられ腑抜けになった彼にビジネスへの意欲を持てるような
新しい恋人を作ること。

アーサーと二人きりではじめた“アーサーズ・ガーディアン”は
すでに諒一の知る“アーサーズ・ガーディアン”ではなくなっていたし
アーサーのいないガーディアンの活動には興味がもてない諒一・・・
かつてキング・アーサーと言われたアーサーと同じキングという異名を持つ
ダグラスへのミッションの行方は?

過去と現在を交差しながら物語はすすみ
今までの1本道でどストレートなラブコメディとは様変わりしてます。
世界平和を掲げて無償奉仕なんて金持ちの道楽じゃん!
“アーサーズ・ガーディアン”って、なんてお馬鹿集団なんだろうって
思って読んでいた節があるのですが、この1冊で180度評価が変わりました。

アーサーという人物の愛の深さを思い知ります。

どこまでもリッチで、ロマンチックで、エロティックで、そして切なくて
読後ちょっと放心しました。

【名作】です。

外伝なんかも書いて欲しいです。

1

最終巻が最高

アーサーズ・ガーディアンシリーズ最終巻、面白かったです!
ちょっと読みにくいという意見を読んで、どうなのかなと思ってましたが、自分的には全然大丈夫でした。
過去と現在が交互に語られているので、その辺がなじめない人にはなじめないのかも。
でもその過去部分で、アーサーズ・ガーディアンができる過程も読めます。
今は亡きアーサーの人となりも魅力的で、年若い友人だったリョウの想いが、恋じゃないけれど強くて切なかったです。
年上だけど結構一途なワンコ攻めというのは、割と珍しいなと思いました。
こういうタイプは年下攻めに多いですよね。
ラスト、余韻のあるいいラストでした。
これはひちわゆかさんの作品でしょうね。
最初は「???」という感じで読み始めたこのシリーズですが、読んだ後はもう一度1巻目から読み返したい気持ちになりました。

1

最終巻にふさわしい一冊

アーサーズガーディアン最終巻。
シリーズ中で一番好きでした。
どうでもいいことに全力で力を貸してくれる謎の組織にこんなかわいい誕生の秘密があったなんてと心がほっこりした。
アーサーさんかわいいなあ。
かわいいじいちゃんのアーサーと、幼い諒一の小さな約束が馬鹿みたいに大事になって、でもその馬鹿馬鹿しさまで愛しいです。

意地っ張りでヒネクレモノの諒一と、初めワンコ系かと思ったら実はそうでもない?ダグラスとの関係性も楽しかったし。
意地っ張りの諒一は色々男らしくもあり、そういうのがかなりツボ。

なにより今までの巻からの色々な伏線の回収率がすばらしいです。
ここまで引っ張ってきていながら、ハッピーラブラブで終わらない余韻の残るラストはとにかく美しい。

正直一巻とか三巻とかは途中でめげそうになりましたが(……ごめん)最後まで読んで良かったと思います。

1

追憶の獅子

今回は発売してからあんまり溜めすぎずに読んだぞ!!
アーサーズガーディアンシリーズ最終巻…最終巻て寂しいね…。
今までの三巻ではアーサーズガーディアンに所属していた人がメインだったけど、今回のはそもそもアーサーズガーディアンができる背景がわかって最後なんだけど始まりのお話って感じがする~
あたしこの話が一番好きだなvv
ちょっと泣いたもん笑
受けと攻めじゃなくて、おじいさんキャラに泣かされたww
しかし全サとか無いんだね~意外…
次のユニットバニラはヤマダサクラコさんの漫画やー!!楽しみ!!

0

ヘタレは好きだけど、やるときゃやってほしーの

アーサーズ・ガーディアン、シリーズ全然読んでなかったのに、今回は何となく表紙に惹かれて買っちゃいました。
なんというか、福屋書店のBでLなコーナーに、攻め様のでっかい原画コピー的なイラストポスターが飾ってあって、それがまた、業界用語?で言うとB全くらいのデカさで!

蓮川愛さんの美麗なイラスト。しかも30代半ばに見える攻め様は、パツキンで、ワイシャツを今にも脱ぐぞとばかりに裸の逞しい背中の上部を見せ、こちらを振り向きかけているのです。
後ろ向きの流し眼がなんとも素敵~。
で、買ったら、その美麗イラストが折り込まれてカラーで入っていましたわ。
ん~期待しちゃうなぁ~

このパツキンさん、きっとえらく傲慢でムカつくやつなんだろうな~
受け君はAGの任務だから仕方なく、コイツの使いっぱとか、召使とかにされちっゃて、任務も全然うまくいかなくって、ボロボロ泣きながらキレちゃったりして可愛いのかな~

それでも冷たく突き放す攻め様・・・あぁご主人さま。。。なんて勝手な想像をふくらまして読んでみたら、

こんなイイ奴なだけのヘタレって聞いてねぇよ!

なーにがウォール街のキングだよ。ぽーーーっとしちゃって~~。
登場シーンはパブの入口にもたれて寝てるし・・・・

一方受け君はなかなか魅力的。

ガラが悪くって、淫乱で、たくさん大切なものを失くしていて、訳あって英国貴族の屋敷で育った・・・ロンドンのしがないパブのオーナー、諒一。
美貌でヘビースモーカーで、でも料理すりゃおふくろの味で、一度寝た男とは二度と寝ない。

神谷さんだ。羊は神谷さんがいいです!
諒一が神谷さんなら、攻め様の頭にチューリップが咲いてるみたいでも我慢します(笑)。

だってだって、諒一にしつこく付きまとってて、いいかげんうんざりした諒一に「嫌がらせ」まがいに乗っかられちゃって、そしたら次の日現れず、翌々日現れたら恋人きどり。
なんか行動が脱力するんですよねっっ

それに、AGの任務で恋人になってやってるつもりでいた諒一に、自分にもAGの (というよりガーディアンの創設者アーサーの)依頼があったことがバレて、諒一がキレて飛び出して行ってしまったあとも、
追いかけないし!!

その二年後に東京で再会しても、なーーーんにも言わないし。
諒一の両親との思い出の花である、ワインレッドの薔薇を、秘かにくらーーーく育てているという。
しかもすげぇ遠い場所で、莫大な資金を投じ、諒一には何も知らせずに!

や、待つ愛とか、求めない愛とか、育ちがいいからだとか、いえなくもないが、
やっぱりやっぱりこんな攻め様、羊は萌えないの~~~
ニコニコして思ってるだけじゃ、気持ちは伝わらないの!

攻めてこそ、攻め! はぁはぁ。残念!

1

後味の悪さだけが残る、大風呂敷ぶり(と予定調和)

正直、木原さん好きの方にはものすごくいただけないシリーズになっていたというのはあるのですが(木原さんの魅力がこれでもかというほどスポイルされていてうんざりしていたのです)、最終巻とされる本書を読んでなるほど原因はそこにあるのねと思いました。
どこにあるのかというと、そもそも組織の動機のまずさ。(木原作品との比較になってしまうところが悲しいのだけれど)単純な動機では人間が回らないはずなのに、このシリーズで登場する人々皆がそれで回っている。このまわし方はおそらく岩本薫さんやひちわゆかさんのプロットに近く、結局は予定調和の世界でぐるぐる回っているだけ。予定調和からぶっ飛んだところで何やらかすかわからない木原作品とは大きな違いとなってあらわれてくるのです(予定調和の世界で回しても結局は打開点がない。組織潰すとかのストリーがあったほうがむしろ私には受け入れられたかもしれない)。

木原さんの名前さえなかったらこんな評価はしないです、少なくとも。ということもあって、読み終わって評者としては後味の悪いものが異様に残っています。

2

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