見ているだけじゃ我慢できない

見ているだけじゃ我慢できない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×23
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
18
評価数
5
平均
3.6 / 5
神率
0%
著者
髙月まつり 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
天王寺ミオ 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
価格
¥552(税抜)  
ISBN
9784861342493

あらすじ

経理室の長谷崎冬夜は、一流スタイリストを目指す宮野宏隆に片想い中。 そんなある日、母の策略により宏隆と一緒に住む事になってしまい、うろたえながらも宏隆に尽くす決意をする。 一方、宏隆は企画のためとはいえ、超ダサい冬夜との同居にうんざりしていたが、冬夜の健気な様子は大変微笑ましく、その上、素顔が信じられないほど綺麗で、一緒に暮らすうちにどんどん惹かれてしまい……。

表題作見ているだけじゃ我慢できない

宮野宏隆・一流を目指し修行に励む新米スタイリスト
長谷崎冬夜・ファション系総合マネジメント会社の経理

レビュー投稿数3

度胸の据わった心の広い系攻め×懐かないにゃんこ系受け

 いやあ萌えました! の一言に尽きますね。
 面白かったです。

 内容は、長谷崎冬夜は黒ぶちメガネにモサモサの髪。
 その素顔を見せないようにしながら、日々生きてきた。
 そして、所属するのは親の会社の経理部。
 親は両親揃って元モデルで、現在はデザイナーやスタイリスト、メイクアップアーティストが所属する会社をやっている。
 そんな冬夜の片想いの相手は、一流スタイリストを目指す「宮野宏隆」。もちろん、男だ。
 人生初めての片想いを胸に、けれどその想いを決して叶えるつもりはない冬夜は毎朝こっそりとお菓子の差し入れをしている。
 ところが、冬夜の両親が冬夜の想いに気づき、冬夜にモデルをやらせるため、宏隆と冬夜を同居させ、宏隆に冬夜に「うん」と言わせようと企む。
 すべて知った上で、自分がスタイリストとして独立するチャンスだと思った宏隆は、自分の美意識に反するダサイ格好をした冬夜と一緒に暮らす覚悟を決める。
 けれど、余り人馴れしてない猫のように奇妙な日本語を話す冬夜の作る料理はことの他、おいしくて、おまけに一生懸命、宏隆を喜ばせようとする姿は、とても健気でもあった。
 そして、ダサいめがねと、長い髪に隠された素顔はとんでもなくキレイで……。
 宏隆はつい仕事を忘れて冬夜の素直な反応をかわいいと感じてしまうが……

 という話でした。
 結局、じれた冬夜の両親が無理やりモデル事務所に冬夜を派遣しようとしたことで、冬夜が暴れて、すべての真相がバレて、一度は冬夜と宏隆の蜜月も終わりを告げるが、宏隆が真摯に冬夜に向き合うことを決めたことで、冬夜も条件付ながら「一度だけなら」とモデルの仕事を請けてハッピーエンド。

 実際にこんな喋り方をするやつがいたら、それこそ「変」だって思われるんだろうなあ……って思うんですけど、作者さんがそこはうまく表現してくださっているので、こちらにもかわいくしか見えません。
 度胸の据わった心の広い系攻め×懐かないにゃんこ系受け……おいしく召し上がらせていただきました。

1

地味でメガネでダサい受けの実態

言葉責めとねちっこいHはしますが、高月まつりさんにしては珍しく攻めが普通の人だったことに驚きました。
受けが地味メガネダサいと三拍子そろっているように見えるんだけど、美形家族の一員で本人も実は超美形です。
でも、本人は自分を綺麗だとはとても思っていなくて、人と違う事がコンプレックス。
話し方もオタクっぽいし、思考が極端でどこかぶっ飛んでいる感じで、今回は受けが規格外です。

新米スタイリスト・宮野宏隆(24)今時若者S攻め×経理・長谷崎冬夜(23)自虐メガネ天然受け
尊敬する上司の五月から、重要な企画のキーマンと一か月間同居して欲しいと頼まれる。
宮野に好意を持っているその男は、勤めている会社の社長の一族の長谷崎家の三男坊で、宮野も知っている程に地味でダサい奴。
スタジオで大乱闘を起こしたといういわく付きの冬夜を上手くあしらってビッグなプロジェクトを成功させる事に、宮野のスタイリストデビューがかかっている。
なし崩しで、同居することになってしまって。

受けは対人関係に難ありで、挙動不審で言動も家族以外からみると怪しいレベル。
宮野が一つ上だからと、『です』を変な所に入れる奇妙な敬語を使います。
だけど、宮野に気持ち悪いと思って嫌われたくないから、この片思いはお墓まで持っていく位に思っていて、沢山いる中のお友達にならなれるかなって慎ましい事を思う健気な子です。
元々ネガティブ系だった冬夜が、究極のネガティブ系になってしまった理由が泣けます。
無神経な奴って、もう最低としか言いようがない。
不器用なのに、料理だけは自信があって、そこだけ自信満々なのが妙に可愛かったです。

宮野は普通にいい人で、今時の若者っぽい感じで明るい人です。冬夜の唐突な行動も驚きながらも普通に処理して、必要以上にひかない。
人に慣れないネコみたいだと言っては可愛がるようになり、冬夜の好意を利用して卑怯な事をしようという黒い所がないのが気持ち良かったです。
いかに冬夜を傷つけないように、なんとか解決出来ないかを考える所が好きでした。
HではちょっとS気味で、自分に好意を持っている冬夜の事を知っているので中々にやりたい放題で、少し可哀想と思いながら言葉責め多めのHを楽しみました。

受けの家族の身勝手さに、腹が立ちました。
これだけの美貌を活かさないというのは勿体ないのかもしれないが、本人は人見知りで目立つのが嫌い。自分の容姿を活かしてモデルになりたいなんて、全くもって思っていない。
コンプレックスやトラウマを克服させたいという家族の愛もわかりますが、本人の意思を尊重して諦めてやるのも親の愛ではないかと感じました。

総合:★4 攻めがイイ人だったのが何よりよかったです。
エロ:★4 宮野を思っての自慰、言葉責め多めのH

3

冬夜が可愛いったらもう!

髙月さん作品って読んでる範囲では神は無いんですが、萌か中立のどちらかってところです。
乗れればそこそこ面白くて、乗れないとあれ?って感じだけど趣味じゃないまではいかないという位というのが自分内の位置。

あとがきにも書かれてるんですがこれは攻がひじょーに常識人というか至って普通の人。
受、攻両方の視点から書かれてるのでどちらの心情も分かりやすいです。
宮野[攻]はスタイリストアシスタントで一人前のスタイリストを目指して頑張ってる好青年。
冬夜[受]はファション系会社の一家の末っ子として生まれ、社長である母も兄達も美形でセンスが良くモデル等として活躍をしているんですが冬夜だけが人見知りでダサファッションであか抜けないタイプ。
でも冬夜も素顔は美形なんですよ、しかし過去の経験がトラウマとなり、他人の視線に自分の顔を見られる事が嫌いであえて素顔を隠しています。
この冬夜がちょっと変ってるんですがもっそい可愛いです。
訳あって宮野と冬夜は一ヶ月間の同居をする事になります、宮野にはある目的があるのですが冬夜はその事を知らず単に住居に困っている宮野を暫く空いている部屋に住まわせると信じています。
そして冬夜は一年前からずっと密かに宮野の事が好きだったので、同居が出来て内心嬉しいんですね。
彼の唯一の特技は料理、これだけは自信があるのでせっせと美味しい物を作ります。
しかし根っから不器用で口下手な彼は、会話中も1歳年上の宮野に敬語を使おうとしてもヘンテコになり例えば「おでんを作ってみた、ですよ~略~食べていい。……と思います」そのヘンテコ敬語が何とも可愛いです。
感情も言葉に出すのが下手なので、浮かれる程に嬉しいと無意識にイカ踊りみたいなのをしちゃたりしてあきらかに変ってるんですが、側に居る内にそんな冬夜を宮野は理解出来る様になり最初の印象を次第に変えて行きます。
冬夜には他人の視線のトラウマがあるんですが、それに触れられると暴れます。
この暴れるってとこも、普段無口なだけに爆発っぷりが本人には悪いけどちょっとおもろい。
話が前後しますが社長である冬夜の母は、プロジェクトの成功の為に冬夜にモデルにさせたいと思っている。
そしてそのプロジェクトには宮野の念願でもある一人前のスタイリストデビューもかかっているといういきさつがある訳です。
でも読んでいく程に、冬夜は経理として頑張って働いてるし彼は彼の良さがあるんだからそれを認めてやれよーっていう気分になってきます。
そして宮野もそう感じ始めるんですね。
読み終えて思ったのは、冬夜はダサいままでも良いと思うーあとモデルは断わっても良かったのにな。
そこは母や兄ザマァでも良かった気がします。
まあ宮野の為って事でそれはそれでいいんだろうけど。
ともかく冬夜が可愛かったー、読んでて何度も、か、かわうい!と思いました。
それだけに母親の無理解っぷりがちょっとムカって来たんですけど、宮野って理解者が現れたので良かった良かった。
冬夜がねー、もっそい可愛いです。

1

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