美男と従者の恋は逃避行から始まる

binan to jusha no koi ha touhiko kara hajimaru

美男と従者の恋は逃避行から始まる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×219
  • 萌10
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
7
得点
133
評価数
37
平均
3.7 / 5
神率
13.5%
著者
小中大豆 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784344852099

あらすじ

ラギエ家の使用人ノエルは奔放だけど輝くような美貌の主人・エドゥアールから突然「父が失脚した」と告げられる。ラギエ家は取り潰しで、自分には身分も金もないけれど一緒にいてくれるか? と問われノエルは一も二もなく頷いた。子供の頃拾われ、周囲のいじめなどからも守ってくれた優しくて美しいエドゥアール。主人と従者の枠を越えいつしかノエルはエドゥアールにすべてを捧げていた。もちろん、奔放な遊び人のエドゥアールに相手にされてないのは分かった上での誰にも秘密の想いだったが。そのエドゥアールから逃避行の道中は恋人のふりをしようと言われ、どうせ気まぐれだと話に乗ったけどーー。

表題作美男と従者の恋は逃避行から始まる

エドゥアール、26歳、ラギエ家の嫡男
ノエル、22歳、エドゥアールの従僕

レビュー投稿数7

フランス語ってこんなに笑うものだっけ?

小中先生のヨーロッパ貴族のお話がすごく大好きです。こちらの作品も面白かったー♪

重すぎず軽すぎず、サクサクッと読めちゃうリズミカルな文章もそうですが、個性的なキャラクターたちが、与えられた舞台の上で魅力的に動き回る様を見ては、ニヤニヤウフフしました。

このお話の冒頭から。なーんかあるなと…伏線あるなと。真実はエドゥアールが握ってるな…と感じる始まりでした。奥歯にものが挟まったような会話にむず痒くなりましたけど、これから回収されていく展開に期待せずにはいられなかったです。

ノエルだけが知らない何かがこれから起こっていくんだろうなと思う一方で、それが2人のBLにどう絡んでいくのかと、私の頭の中は予想でいっぱい。
2人の逃避行の行方にワクワク・ハラハラで満たされる時間の幕開けです♪( ´▽`)



表紙がめちゃくちゃゴージャス。
左側の美男は貴族の嫡男・エドゥアール、右はエドゥアールの従僕のノエルです。
2人の逃避行記を描いた作品になりますが、ことの起こりはエドゥアールの父が失脚し、国外逃亡を余儀なくされたことに始まります。
…そして。
「ノエル。私と一緒に来てくれるか?」

忠誠心の強いノエルの答えはもちろんYES。
そこから2人の秘密の逃避行が始まります。
潜伏先の目的地まで世俗知らずのエドゥアールとしっかり者のノエルの珍道中……大笑いこきました。

ノエルが節約に気をつけても片っ端からお金を消費していくエドゥアールに、貴族のお育ち以上に浮世離れしてる感がありありと感じられて、今までにないスパダリタイプで新鮮で面白過ぎる〜

何でもトップレベルにこなす無敵なエドゥアールの頼りない部分に人間味を感じて萌えました。エドゥアールの苦手なところをノエルが補佐しながら、絶妙に上手くいく2人旅は何だかんだありながらも楽しそう。
密かにエドゥアールに恋するノエルにとって、恋人同士と偽る2人旅は嬉しいものでした。


逃避行の裏に隠された謎も、ちょっとずつですが分かってきます。その謎に関係しそうな過去の回想や人物相関にヒントが隠されていたりと、点と点が線になっていくのが楽しいです♪


2人の掛け合いも楽しくて、コントみたいなセリフ回しと演出が最高です。シリアスなシーンも完全に食われる始末。誘拐されて物騒な場面なのに笑わすとか、あり得ないけどあり得ました(笑)


ノエルを形容するモン・モン・モン…のオンパレード。これも笑っちゃう。

モン・ラパン(私の兎ちゃん)
モン・ルル(私の狼ちゃん)
モン・クー(私の心臓)
モン・カナール(私のアヒルちゃん)
他に…モナンジュ(私の天使)、モン・シェリ(私の愛しい人)、モントレゾール(私の宝物)、モナルール(愛する人)にモン・シードル(林檎酒ちゃん)

呼吸をするように甘い言葉を投げるエドゥアールのチャラさに脱帽だけど、フランス語にこんなに笑ったこと今までありません(笑)
そしてこれらの言葉の意味がノエルにスルーされてるのがツボでした。


2人の恋の行方と逃避行劇の終焉はどうなるんだろうと最後まで目が離せない物語でした。伏線も謎も全部が回収されて後味はスッキリ。カラリとした読後感も◎◎◎。

今後の2人をもっと見届けたかったけど、電子限定で少し覗けたので良しとしました!

10

コメディ路線の小中先生大好き

小中先生は作風が幅広く、シリアスな作品で評価されてる印象ですが、私は本作のようなラブコメ作品が一番好き!
どっぷり読ませる政略モノも好きですが、小中先生のさらっとして読みやすい文章と相性が良くて、ラブコメ系の作品は何度も読み返したくなります。
『ないものねだりの王子と騎士』とか『奥様は外法使い!』、『いじわるしないでお兄ちゃん』、『白狼王と愛され狸の恋道中』など、クスッと笑わせるセンスが天才だと思うんです…。

本作は攻の意図が何となく予測できるので大きなドラマこそないものの、何だかんだ互いに振り回されている主従二人のやりとりが可愛らしく、要所要所で萌えて笑えて楽しかったです。読後はほっこりと暖かな気持ちに。
攻が受への愛を叫ぶ突然のミュージカル、狂おしいほど好き。「やかましい!」w

2

エドゥアール、君ってやつは(笑)

表紙の聖母のようなお方が貴族のエドゥアール、黒髪の少年が従者のノエルです。
タイトルとあらすじからとっても楽しみにしてました。

この表紙を見てこんなフリル着て聖母みたいな攻めで大丈夫かしら…と心配になりましたが、攻め味や雄味は物足りませんでしたがとっても楽しいお話でした。

タイトル通り逃避行なロードムービーな感じのお話です。間に挟まれる会話や過去の回想で二人のこれまでがあかされるような。

良いキャラなんですよ!二人とも。
健気で忍耐強く実際強いノエル。幼い頃にエドゥアールに助けられ生き延びて従者としてずっとそばにいて。エドゥアールへの叶わない恋心を抱えて。
全てノエル視点です。

そしてエドゥアール。彼がねえ、自由奔放ヤリチン嘘つきお坊っちゃまで。しかも神童で何やっても優秀で神様の使いか?なくらい美しくて。

嘘ばっかりついてるから肝心な時にノエルに話を聞いてもらえないというか信じてもらえないというか。
このヘタレさがクセになるタイプですね。ノエルに嫌味を言われたり拒絶されてシュンとしちゃって。そこで気持ちを伝える方法が(笑)

エドゥアール劇場は明るく楽しくカラッと読めました。
俺のノエルは強くて可愛くて最高だな!
どこででも咲くエドゥアールとノエルですね。疲れた時やしんどい時に明るくなれる作品ではないでしょうか。

6

ご主人様の策略は天然系従者に効くのか

今回は侯爵家の嫡男と従僕のお話です。 

父の失脚で国外逃亡する攻様に同行した受様が
攻様の恋人になるまで。

受様は商家に生れますが父が商売に失敗していなくなり、
残された母は泣き暮らしてやせ細り寝たきりになります。

そのため受様は近所の子供達とつるんで盗みや詐欺、
当たり屋をして小金を稼ぐようになりますが
ある日、1人で当り屋をして攻様の乗る馬車に飛び込むも
目測を誤って怪我をします。

御者は当た屋の受様を詰りますが
攻様は怪我をした受様を屋敷で介抱してくれたばかりか
受様の母を病院に入れ治療を受けさせてくれます。

受様母の病は重篤で半年ほどで亡くなりますが、
受様は最期を看取る事ができ、
攻様は行き場を失くした受様を従者に雇ってくれ
以来受様は攻様一筋で仕えてきます。

攻様は侯爵家嫡男で芸術的な才能に恵まれた美男子で
21才の時に運命を出会いをして結婚しながらも離婚、
結婚時に分け与えられた領地と事業の管理は人任せで
贅沢で優雅で奔放な日々を送っていました。

ところが攻様の父侯爵が政敵にハメられて失脚、
領地にいた攻様は早急に国外に逃れよと指示されます。

贅沢に慣れた攻様が生活できるのか受様が青ざめていると
攻様に「主人と従者でなくなっても一緒にいてくれるか」
と言われ、迷うことなく頷きます。

大好きなご主人様が何もかも失った中で
数多の美男や美女でなく自分を選んでくれたと喜び
不安でも攻様を支え続けようと思います。

果たして攻様達は無事に国外逃亡できるのか!?

居場所をくれた攻様に尽くそうとする受様と
芸術肌で侯爵家を継ぐことを拒む攻様の
ラブコメディになります♪

攻様は後妻である継母とその弟に虐めらた過去があり
後妻は2人の息子がいたりするので
攻様が放蕩息子をする訳がとても気になりましたけど

攻様はやれば出来る何でも出来る天才肌なので
放蕩していた理由は単に管理仕事とかが
好きじゃないたけでしたね。
(ここが気になったのは私だけですか!?)

旅を続けていくうちに
徐々に攻様の行動にアレレ!? という点が増えてきて
攻様の父公爵の失脚が嘘だったと発覚し
どうしてそんなことになったか? が明かされます。

それによって受様がちょっと疑問に思っていた事々に
意味が見えてきて、攻様の計画が見えてて
タイトルの意味がわかります。

攻様がヘタレ♪といえばそれまでなのですが
受様も生真面目天然ちゃんなので

攻様がアプローチしても気づかなかったり
気づいてもご主人様だからとか
言われちゃったかもなので
この作はそう無謀でもなかったのかな!?

小中先生の丁寧な伏線が効いていて
大変面白く読めたのは確かです (^-^)v

2

おフランスな攻め様って愉快なんだ(*´艸`)

小中先生、毎度引き出しが多いんだなぁ、としみじみ感心しちゃいます。
今回はラブコメ♡
だいぶ攻め様が愉快('▽')


受け様は、しっかり者の従者ノエル。
攻め様はノエルの主人である侯爵家嫡男のエドゥアール。

王都に住むエドゥアールの父が政敵に嵌められ蟄居となってしまい、自分は逃げる事になったとのたまうエドゥアール。
お金も身分もなくなった私に付いてきてくれるか?と心配気なエドゥアールに、たんかを切るノエル。
カッコよくて好き。
なのに、漏れる笑い‪っスよ('▽')
ここから始まる2人の逃避行。
ほほぅ、多分何か裏があるな、と思わせてくれる家令の姿に苦労が偲ばれました。

このエドゥアールことエド様、おフランスの貴族サマってこんなだっけ!?(*´艸`)
贅沢で優雅な自由人で、平民の私からすると愉快に感じちゃう。
『私の愛しい人』みたいな表現が、バリエーション豊かだねぇ(≧∇≦)

エド様の愛の告白シーンも、最後は目が点で、笑いが漏れちゃうんですよ('▽')
ノエルへの愛しか見えてなくって。
また、このシーンのイラストも、まさに!でピッタリ(>ᴗ<)

ノエルも、泣きそうでも視界は確保していたい、とか、どこのオタクだよ。
推しを見ていたい私のようだよ⸜(*ˊᗜˋ*)⸝

めっちゃ萌えた~って訳ではなかったのですが、ともかく愉快で楽しい一冊でした。

2

ぬるぬるっと万能なやつ

小中先生なので購入。攻め受けともそんなに♡になるところは無かったですが軽やか休日にはもってこいコメディよりなので萌にしました。小中先生のこういう軽やかなの大好き(シリアスも好き、要は全部好き)。本編250P弱+あとがき。くすっと笑える系がお好きな方でしたらおススメです。

領地でラギエ家嫡男である主人エドゥアールに仕えているノエル。ある日エドから「王都の父が失脚し、王都から軍が私を捕まえに来るので早く逃げないといけない」と言われます。慌てて荷物をまとめ主人と二人、隣国へ逃げることになったのですが・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
バルバラ(攻め義母)、ヤニック(バルバラの弟)、攻め父、ジョルジーヌ(攻めの元妻)など。ほぼ二人っていう印象です。

++

攻めさんがねえ。ずるいわ。多分何やってもぬるぬるって上手くこなして人生楽勝なんだろうって感じました。小説書いたら売れるわ、詩書いても売れるわ、ロン毛超美麗だし、お金持ってるし、剣術できるし。無理そうなのは腕力勝負?ぐらいなのでは(私的想像)。飄々と人生の荒波を泳がずするするっと躱して生きていきそう。素敵♡と目が♡になるより、くそーこいつ人生舐めやがってwという気分です。

受けさんはそんな主人のことが大好きなんだけど、ちょっとどこか抜けてる印象の従者さん。おいしそうだからってそんな何本も葡萄酒飲んだら、攻めさんがどんだけ口説こうとしても覚えているわけないわな。眠いしな。

そんな二人の珍道中って感じのお話でした。シリアス路線か?コメディか?と判断付かずに読み進めてしまって、先生にやられた感があった一冊でした。最後の方、ノエルがカッコいいんですよ(笑)楽しみになさってください。

2

これまた困った

小中大豆先生の作品は必ず購入していて、今作もとても楽しみにしていました。まず、タイトルからしてワクワクするじゃ無いですか!どんな逃避行を見せてくれるのか、あらすじを読んで自分なりに想像していました。

読んで直ぐにエドゥアールがノエルに何か隠している事に気が付くと思います。それが想像した事とあながち外れていなかったので、驚きが無くてサラッと読めてしまいました。

個人的にはエドゥアールとノエルの出合い、ノエルを守る幼いエドゥアールにすっごく萌えました。年頃になって色事に目覚めたエドゥアールに、密かに傷付くノエルも凄く切なかったんです。

そして旅に出て楽しそうにはしゃぐエドゥアールがおちゃめで可愛くて、危機が迫った時に剣の腕が立つ姿が凄く格好良いので、もうキュンキュンしてました。

流石だわと思ってたんですが、ここで私の新たな地雷を発見してしまったんです。ノエルがエドゥアールに腹を立ててお酒をがぶ飲みするシーンで、スンと冷める自分が居ました。酒を呑んで寝てしまい記憶を無くす…これ、攻めでも受けでもダメだと気が付いてしまいました。泣

コメディタッチなお話なので、お酒に弱いノエルのキャラを持って来たんだと思います。だけど、下戸でアルコールを美味しいと思ったことの無い私には理解出来ませんでした。

エドゥアールとノエルの共闘もちょびっとしかないエチシーンも凄く良かっただけに評価に困りました。

私は「Rebirth ~聖騎士は二度目の愛を誓わない」とかの方が好みだと思います。あちらはずっと記憶に残る作品ですが、こちらの作品は明後日には忘れてしまいそうな気がします。

2

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