金の比翼は世界の彼方に

kin no hiyoku ha sekai no nakani

金の比翼は世界の彼方に
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×29
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
86
評価数
21
平均
4.1 / 5
神率
33.3%
著者
夢乃咲実 

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イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784344850231

あらすじ

出世欲の強い父親からできの悪い息子として扱われながら、王の伴侶・セルーンの側仕えをしている草原の民アルトゥは、冷たい美貌と愛想のない性格もあいまって近寄りがたい雰囲気を纏っている。 ある日、父が謀反の疑いで捕らわれアルトゥも微妙な立場に――。しかし、そんな彼を安全な場所へと連れ出してくれたのは、「王の密偵」ムラトだった。 土地と家族に縛られたアルトゥと違い、自由なムラト。接点がないはずだった二人に、特別な絆が生まれはじめ……。

表題作金の比翼は世界の彼方に

ムラト、王直属の密偵
アルトゥ、セルーンの最側近、25

レビュー投稿数4

セルーンの側近アルトゥの物語

好きなシリーズの続編。
面白くないわけがない。今作も面白かった。
粗筋は、他の姐さんが仔細を投稿済みなので割愛。

夢乃先生は、大草原を背景にしたファンタジーが上手い。
読むと、大草原に行ってみたくなる描写。
・・日本なら、阿蘇か、初夏の北海道かな?
以下、私選「草原シリーズ」。ちょっとだけ、セルーンが登場したりする。

▶「草原の王は花嫁を征服する」2020年2月18日
 ソリル:幼少時セルーンの部族に居た、他部族の大将、
 セルーン・サルヒ:18歳,草原の民の族長の息子

▶「恋人たちは草原を駆ける夢をみる」:2021年3月18日
 オーリ:ハワルの亡き兄の親友
 ハワル:18歳,草原の民

▶「永遠の二人は運命を番う」2021年10月19日
 ドラーン:25歳,ユル―と馬を育てている青年
 ユル―: 18歳,草原の民

▶「金の比翼は世界の彼方に」2022年3月17日 ← 最新刊
 ムラト: 王直属の密偵 
 アルトゥ:セルーンの最側近、25 冷たい美貌、

他にシリーズではないけど、砂漠の王国が背景のファンタジーが面白かった。
面倒なのでレビューを投稿していないものもある。

▶「転生の神王妃 ~夜に抱かれる少年~」
▶「王の至宝は東を目指す」
▶「花は獅子に護られる」
▶「籠の小鳥は空に抱かれる」

5

草原に吹く風はひとつじゃないのね

やっぱ好きだ、このシリーズ。
「ガーッ、萌えまくったっ!」という感じとはかけ離れているんだけれども。
でもって、読み始めは「うん、そろそろこの世界観にも慣れてきたかな?落ち着いて読めるじゃん」と思っているんだけれど。
でも読み終わるころには「ちょっと待って、やっぱりあたし、さらさらしてんじゃん。うう、またしても心が浄化されている」ってな感じになっています。
フィトンチッド感とでも言うか、前にも書きましたけど『読後、血液がサラサラになる』みたいなんですよね。

このシリーズのテーマと言うか、お話の底を流れている言葉に『馬を並べる関係』っていうのがあります。たぶんピッタリくるパートナー関係を示す言葉なんだと思うのですが、これ、とても上手な言葉だと思います。
何たって草原の民には、馬って欠くことのできないもの。
それだけじゃなく、それぞれの力量が見えちゃうものでもある。
加えて、スキルだけじゃなく性格なんかも見えちゃうんじゃないのかな?

そんなこんなで、この言葉は色々な意味に取れるんですよ。で、今までの3組は『相手を理解すること』とか『相手と対等になろうとすること』とか『相手の力になろうとすること』とかを、この言葉になぞらえて考えて来ました。
でもね、今回の二人はちょっと違うんです。

攻めさんは前作に出て来た王の間諜で、草原の民と異国のミックス。民族的な理由からではなく、王を尊敬し彼の為になりたいと現在の仕事に就いている人。
受けさんは一作目で王のパートナーになったセルーンの世話係。部族長の次男なんだけど、そのこと自体に強い思い入れを持てずにいて『ここではないどこか』へ出奔してしまいたくなる自分をおさえている人。

だから、今作の2人は今までと違って『馬を並べる関係』という言葉にはこだわらないんです。だからこの2人の周りに吹く風は、今までとちょっと違う。
でも、確実に風が吹くんです。
これがねー、また、やたら素敵なんですわ。
起きる事件より何より、この空気感を味わうことが醍醐味だと思うんですよね。

2

草原

夢乃先生の草原もの?4作目。単独でも読めますが、シリーズで読んだ方が楽しめると思います。個人的にはモンゴルイメージなお話、本編280頁弱+後日談3頁+あとがき。ツン受けが好きな方、騎馬民族なんかがお好きな方でしたら、嬉しいのでは。

草原の民をまとめて国の形が整いつつある中、「王と馬を並べるもの」という称号をもつセルーンの最側近であるアルトゥは、日々誠心誠意セルーンに仕えています。ある日、王の信頼を得ているらしいムラトという男に出会い…と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
国王&セルーン(一作目カプ)、ドラーン&ユルー(三作目カプ)、受け父母、兄等。

++攻め受けについて

攻めは飄々とした様子で、あちこち旅して情報収集する役目を持った方。ターバン巻いててロン毛!!!!武人、筋肉あって強いぜオレ!って感じではないです。めっちゃかっこいいやん♡と盛り上がる箇所はあんまり無かったのですが、つんつん系受けの緊張を解くという点で♡と思う方はいるかも。

受けは、責務に一生懸命、つけこまれないよう、めったに笑顔なんか見せず、頑張ってるなあという感じの方。分かりやすいキャラですが、面白いなあと思うところはないので、そんなに萌えず。

草原を馬で駆ける様子なんかは今回も素敵なので先生のこのシリーズ好きな方でしたら、安心してどうぞ!と思う一冊でした。

3

二人で翼になって飛んでいってね!

「草原の王は花嫁を征服する」の続きだったんですね。
主人公アルトゥは王妃セルーンの側近です。
氷の美貌と呼ばれ靡かず媚びずセルーンに仕える毎日です。

父や兄や叔父らの暴言に耐えながらもプライドを持ってセルーンに尽くしていたものの…。

不思議な感覚ですね。ここは自分の居場所じゃない、かといって何処かも特にない。
世界をあちこち見てみたい行ってみたいって。

そしてそれを見てるだけで見抜くムラト。
うーん、アルトゥのどこに惚れたのかな?同じだから惚れたのか惚れたから同じだとわかったのか?

王都の引っ越しと王と王妃の外遊、突然捕まるアルトゥの父。どうしちゃったの?と思っていたら、アルトゥまで殺されそうになり。

王の作戦はお見事です。ムラトも何考えてるのかよくわかりませんがお見事。
でもギリギリじゃなかった?もしあのときアルトゥが間に合わなかったら?

魂の絶頂!!!なるほど!
ムラトの考え方生き方が柔軟で、そしてアルトゥにもそっくりで。
アルトゥの願いも早々に叶えてくれて。

良いお話ですね。ムラトはいつの時点でアルトゥを好きに?どこからがアプローチだったの?そこだけがとっても気になります。

攻めが受けのことをよーくわかっていて、口説かなくても受けが気が付いたら攻めに惚れているって感じで、攻めはそれもわかってるって、すごいですね。

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