愛執の鎖

aishuu no kusari

愛執の鎖
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×27
  • 萌6
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
12
得点
83
評価数
22
平均
3.9 / 5
神率
31.8%
著者
秀香穂里 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥857(税抜)  
ISBN
9784773003437

あらすじ

その快楽は罪ーーー
倦んだ日常にもたらされた罠は、甘い刺激に満ちて…

35歳にして大手都市銀行で課長職に就く三浦は、泥酔したはずみで部下の大石と一夜を共にしてしまった。
その後「今夜だけ」という言葉を盾に関係を強要されるが、抗いながらも抱かれることで知った強烈な刺激に酔った三浦は、言葉通りに大石が離れると、突然の衝動で引き止めてしまう。
平穏すぎる日常に倦んでいた反動か、独占欲の強い大石の情熱に、妻がいながらも次第に夢中になっていく三浦は、求められるまま快楽に身をゆだねてしまうのだったが…。

表題作愛執の鎖

大石祐 三浦の部下で渉外課のエキスパート
三浦浩一 大石の上司で渉外課課長

レビュー投稿数12

秀逸な共依存もの(^O^)


神評価です。
秀逸な共依存ものです。
既出ですが、もっと評価が高くてもいい作品です。

三浦の優柔不断さはリアルでした。
そんな三浦に愛想をつかした三浦(妻)と大石が彼から離れていくのもすごく自然。
急な虚無感に打ちのめされた三浦が少しおかしくなったのも読んでて納得できてた。職場の反応もリアル。
終盤で甘ちゃんだった三浦が恥も外聞も捨てて社員の前で土下座しながら告白するシーンは、よくやった、三浦!ってな感じで気持ちよかった。
そして共依存。
Hシーンは結構あった気がしますが、飽きませんでした。
35歳の銀行員の美人なおっさんが大石の魅力にあてられながら、ダメ、ああ、でも気持ちいい、って流されちゃうのがものすごい好きでした。
大石が三浦の人でなし具合に傷つき苦悩しながら三浦を抱く様子も色っぽくてすっごい良かったです。


ストーリー、キャラの魅力ともに申し分ない作品でした。

5

神だけじゃ足りない!

一気に読んで大感動し、ワクワクレビューを検索したら
あまりの人気の無さにリアルにORZとなった三ヶ月前・・・(笑)

マイナーな意見かもしれませんが私にとってはかなりの神作品でした!!
なんと言っても主人公がリアルです。
上司三浦(受け)はなんでもこなせるちゃっかり主義。
ルックスも人当たりも良い為両親からも女性からも、男性からも愛される。
何もかもが簡単に手に入ったきた人生を送った為、自分の人生に物足りなさを感じている。
そこに現れた貪り尽くす男「大石」
眼鏡、マメなドS、常に執着心、でも理性と激情の間で揺れる男。
過去には恋人を監禁してセックス漬けにした経験もあった。

揺るがない愛情を求める孤独の男。
与えて与えて奪う男大石。
その魅力に人生を狂わされた(自ら望んで)三浦は最後、妻にも捨てられ仕事も捨てて
「捨てないでくれ」と大石に公衆の面前で土下座する。

ここまで執着できるって、転落しても構わないと決断させる関係を、完璧なラインで表現した
筆者は天才、神様だと思った。
読みすぎてボロボロです。電子書籍パピレスでも販売されててそちらで出会った作品ですが、
挿絵がなくても全てのシーンが目に浮かぶようにドラマチックで完璧な展開を描いていました。
(その後すぐ本も買って挿絵も確認 イメージぴったりでした!!!!素敵!!)

人は変わる、人生は変わる。そんな瞬間を垣間見た感動で
読後はぼーっとしてしまいました。
素晴らしい作品です。私は大好きです。
BLの主人公としては珍しい既婚、そしてズルイ、清く正しくないキャラ三浦ですが
そんな三浦だから、変わって行く姿に感動と勇気を感じました。
ずるい、と言えばずるいのですが…それだけ、
愛されて、劣等感を知らず育っただけに、純粋に子供のように愛情の深い男なんだと思います
このラストを迎えた三浦はきっと大石が求める愛に貪欲なのではないでしょうか
きっと大石が閉じ込めたら、少し困ってでも喜んで監禁されてしまうと思う
そして、大石が予想もしない、眩しい陽の当たる場所の愛情で、大石の暗い不安を拭い去ってくれると思う。
大石には三浦という、底抜けに明るい愛情の太陽が必要で
二人は出会うべくして出会ったんだな・・・と思いました。
とにかく二人が大好きです
先生!!この二人を創ってくださって本当に有難うございました!
もちろん秀先生の本は全て大人買いしまくってどの本も大好きです!が。。。
この作品は、世界中の全ての本の中で一番愛してます(笑)大好き!!神本です!

4

ハラハラ、ドロドロ

受けが酷い!!!愛され体質でのらりくらりそこそこ堅実に生きてきたとこに、部下のド執着!執拗!強引!!さを喰らって、拒絶しときながら自分から舞い戻ってずぶずぶ~

"強引にむさぼられる屈辱は深い快感"
に魅入られてるのに、家庭も仕事も手放せないぐっずぐず!!!!

そんな懲りない三浦だから、惹かれるんですよね…うだうだ迷って何も捨てられなくて、いざ気づいた時は手遅れで必死なさまが、可愛い可愛い!!大の男が恋に溺れ、どうにもいかなくなるの堪りません!!

大石の強引さもヒェッてなるけど、そりゃ長年片思いして家庭があるからって抑えてた気持ちをこじ開けられて振り回されたらこうもなりますわ…ちょっと可哀想。三浦を翻弄する手腕、冷徹な態度には痺れるものがある分、情が深いところは可愛くて見える。えっちも執拗なのが良い!これほど求められたことないって三浦がぐわんぐわんしちゃうの分かる…

三浦も奥さんも距離を詰められなかったのはお互い様と思うんですけど、友人の奥さん唆して掠めとった大城はなんなんだ~三浦が奥さんに捨てられて、友人にも見限られるような人間だから仕方なし、かわいそ可愛いだから良いんですけど!!

昼ドラみたいな濃密さの中に人間の弱いところ、いとしいところ詰まって、キリキリ締め上つけられる心地良さがありました!

そして、骨の髄までむしゃぶりつくようなエロも!!
大石のド執着からの剃毛!!剃毛を迫って、丁寧に意地悪く剃ってくのも、そこからの敏感になった肌を昂らせるエッチも!滾りまくりました!!

2

こんな関係あり?!

いえね、久しぶりにガツンとくるお話でした。
いつもはハードボイルドや刑事物、サスペンスなんかを好んでるんですが、こういう執着ものはあまり読んでません。感情移入しにくくて。

が!これは執着といえばそうなんですが、軟禁したりっていう(攻めは過去にはやらかしてますけど)やつではなくて、受けがそれを望んじゃうというか望んでることに気がつくというか。
とにかく受けのグダグダさがリアルで、多分、遊び?で不倫関係を持つ男性ってこんなんじゃないかなと思わせる奴。攻めは対して本気で受けを好きで、そしてひょんなことから関係を持ってしまい、期待をしてしまう、、、現実的に受けとの関係を成り立たせられないかと考えるわけです。
でも、実際に嫁との暮らしを見たりしてもう踏みとどまる、離れる、と決心して銀行も辞める決意をするんです。

最後は受けが気持ちに素直に、そして恥も外聞もなく、攻めを求め、受け入れられる…ハッピーエンドです。

攻めはホント、イイ男。男前で仕事もできて、地に足をつけて、そして本気で受けを好きで手に入れたい。執着も嫉妬もするけれど、物理的にじゃなくて受けにそうさせる魅力?魔力?があるのかな。
軟禁したり手錠はめたりなんて言うシーンはありません。なのに彼の執着は伝わってくる、そこがとても良かった。

最後は双方銀行を退職してフリーランスでやっていけそうだし、未来は明るいのかなと思いました。

0

ダメだとわかっていても…

久しぶりに読み返させていただきました。
オヤジ受け(といっても35歳はそんなにオヤジでは…ない…w)で
部下攻めって素晴らしい設定ですが
この課長の三浦がズルイ!!!

綺麗な奥さんもいて銀行での仕事も順調で
デキる部下にも恵まれた文句のない暮らしなのに
楽しい酒の場で気持ちが緩み、
つい甘えたがる地を部下の大石の前で見せます。
最初は普通に介抱してくれていた大石ですが
三浦の無防備な姿に戸惑いながら
隠していた想いをとうとう告げ、
ろくに抵抗もしない三浦を抱いてしまい…。

大石はゲイで三浦の事を入行当初から好きですから
思わせぶりな事されたらそりゃたまらんでしょう!
奥さんがいるノンケで憧れの上司だなんて
抱けるわけがないのに諦めもつかない状態は
さぞツラかったんじゃないかと思います。
それなのに三浦は激しく求められる悦楽を知ってしまい
離れようとする大石を引き留める様な酷なことを…!
最初は大石に強要されるのが恐ろしくて逃げ出したかったのに
大石の普段と違う態度と情熱に揺らいでしまうのが
わりと共感出来てしまいましたww
いけないことだとわかっていて、
繰り返し心の中で奥さんへの裏切りに謝罪し、
それでも大石にもっと溺れてほしい、溺れたいと願う。

人としてアウトでしょう…という気持ちの反面、
全て絡めとられたい欲求もわからなくないのです。
大石と関係する前は
一度も飢餓に似た感情に襲われることが無かった三浦だから。

終盤、切羽詰まって、もう失くせないと恥も外聞も無く……。
もう「うわああ……35歳の課長が……」と思いつつも
これぐらいやらないと本当の愛はつかめないのだね…と
納得のいく修羅場でした←

結果的にはハピエンなのですが
なんとも言えない余韻が残る作品です。

大石が、二人きりの会話中に
敬語じゃなくなるところがちょいちょいあるのですが
制御できない感情の様子に萌えました!!!

あと、奥さんが何気にちゃっかり(というと語弊がかるかもですが)
しているので
罪悪感はさほど感じなくて良かったのでは…と思ってしまいましたw

5

攻めに同情

銀行員の上司と部下、そして不倫物というなんともドキドキなお話でした。
人物の内面にスポットがあたっていたので、昼ドラのようないけない物を見ている感じはなかった気がします。
ただ、主人公の弱さや狡さがストレートに書かれているため、読んでいて良い気持ちもしませんでした。
でもそこがこの作品の面白い所でもあると思います。

主人公の三浦(受け)は結婚生活がうまくいってるのにも関わらず、大石(攻め)の情熱的で執拗な愛情に引き込まれていきます。
常に誰かに愛されてる実感が欲しい三浦にとって、平穏で自立した結婚生活は飢餓感を生み出していました。
その飢餓感を満たしてくれるのが大石です。
三浦にとって大石の愛情は都合のいいものでしかないように思います。
妻とも別れたくないし、大石も失いたくないって不倫男の典型的な狡さですよね。
愛されて育った三浦は人に対する優しさや甘さがあり、その魅力も分かります。
妻帯者である三浦を好きになってしまった大石の苦悩も見えて、こういうのって理屈じゃないよなとつくづく思いました。
だからこそ、どんなに好きであってもきっぱり三浦に見切りをつけた大石は立派だと思います。
大石も特殊な人物ですけど、それ以上に男を見る目がなさすぎると思いました(笑)

そして全てを欲したために全てを失ってしまった三浦。
自分が絶対に失くしたくないものに気づき、自分から去ろうとする大石にがむしゃらに縋りつきます。
その修羅場が大石の送別会ど真ん中で、三浦は銀行員としても終わってしまいました。
2人はお互いの愛を確かめるためにその場を去りますが、私は主役(大石)を奪われた送別会の場のほうが可哀想に思ってしまいました。
決算期を乗り越えた1年の締めくくりでもあるのに、きっと気まずいどころじゃないですよね。

最終的に強く結びつくことができた2人ですが、割れ鍋に綴蓋…とも言い切れないようななんとも言えない後味が残りました。
でも不思議と嫌悪感はなく、バカッアホッとツッコミながら楽しめた作品でした。

4

おとこと不倫

秀香穂里先生ご自身のあとがきにある通り、「昼ドラ」な小説でした!
なんか、うわぁ〜〜っときた…読後のこのなんとも言えない疲労感…
既婚者の端くれとして、この物語の昼ドラ的側面のリアルさ、肯けるんだよなぁ。
既得権はそのままに、何かをまだ欲しがる。
持っているものの価値に麻痺して、欠落を感じる。
時間の流れにふと恐怖感を抱く。
そんな時、心に、躰に、忍び込むドロドロ。それが昼ドラだと思うのですよ。
本作の主人公・三浦課長は、はじめから自分で不倫に飛び込んだわけではありません。だから、自業自得と言い切ってしまうのは少し気の毒ではある。
今までの日常にはありえない体験ーー男に抱かれて、体内にペ○スを挿れられて、揺さぶられてーー価値観とか皮膚感覚が決定的に変容してしまったんでしょうねぇ……
今までの軽く浅い他人との距離感とは真逆に、深くえぐられる「受け」としての自分。
そして何より奥様!いや〜……この方の存在リアルすぎます。一つの類型と言ってはそれまでだけど、妻持ちの三浦が大石との関係性の中で生まれ変わるには、この展開しかありえなかったでしょうね…
(奥様と三浦のいちゃつきシーンなどは一切ありませんので、地雷の方は一応ご安心ください。)
何を掴み取るべきかわからなくなった迷子男と情の濃い束縛男。
結局キラキラした未来に踏み出すラストに、ほっとするやら気が抜けるやら。
2人とも何も失ってないですよー。金銭的にも2人の未来は明るい!奥様も友人も山下女史も幸せ、途中のドロドロが昇華して、はぁ〜と脱力の読後感でした。

4

大きいお姐さま方ならこのダメ男に共感出来るのでは

電子書籍で読了。挿絵なし(あとがきはあって、秀さんがイラストを褒めちぎっているので悔しい)。

このお話、かなり読者を選ぶんじゃないかと。
あらすじは以前にレビューされた皆さまが詳しく書かれていますので割愛しますが、「こういうのダメ~」っていう方は気分が悪くなるだけかもしれないなぁ、と思うのです。
受けの三浦の不倫です。おまけにこの方、妻との穏やかな暮らしも、部下の大石に激しく求められる恋愛も「どっちも欲しい」って思っちゃう人です。そればかりではなく、超一級の優柔不断男です。
はい、BL界においては絵に描いたような『悪役』。百歩譲っても『ダメ男』なんですね。
でも、私、三浦のこと解るんです。解っちゃったんですよぉ……。
そういうお年頃(多分30代から40代の始め頃なんじゃないかと思うんですけれど)ってある!
以下、激しくネタバレしますので、嫌いな方はすみませんが回避してください。





絆されて、快楽に身を任せたんじゃないのっ!
「恋がしたい」って思ったからなんですよ。
社会的に安定してきて何の過不足もない状況なのに、って言うか、何の過不足もない状態だからこそ、誰かに、それも自分が認めている誰かに、強く求められたいと思う欲望が滾っちゃう。
恋ってまさしくそういうものじゃないですか!(鼻息が荒くて申し訳ないです)
これは多分、失われゆく若さを悲しむ作業の一つだと思うのです。自分が歳をとっていくことに抗っているだけなのだと気づきもせず、ふと思うのです。
「ああ、恋がしたいな」って。

ハッピーウエディングの鐘が鳴り響き『その後、王子様とお姫様は末永く幸せに暮らしましたとさ』で終わるお話の嘘くささを知っている大きいお姐さま方ならこの感覚を解っていただけるのではと、声を大にして言いたい一冊です。

3

ノンケが溺れる話好き。でも誤字が気になる

既婚ノンケが男に溺れる話好きです〜敬語責めも最高でしたー
丸木文華さん「アフェア」一穂ミチさん「ふったらどしゃぶり」ナツ之えだまめさん「うなじまで、7秒」が大好きなのですが、それよりもこちらは受が優柔不断で自信家でずるずる。
本気で求められることと蹂躙されること、身体を埋められることに悦びを覚え、周りが見えなくなって全て失っていく軽率野郎。

攻めの大石がスーツとメガネでキメたエリートなのに、熱情家で乱暴に求めてきたりねちっこく攻めたり、三浦を振り回していてすごく良かった。奥を求めるように促す会話も滾る。
三浦は彼の好意を存分に利用して破滅するのでちょっといい気味です。プライドを捨てて縋りついて何度も告白して、膝をついて大石のベルトに手をかけて、従順になってくのとても良かった…
秀香穂里さんの作品は2つ目なのですが、喘ぎ台詞が控えめだったり無駄に敏感な受けではない濡れ場の自然めな感じが好みでした。

手書きからの誤字みたいの(pdfから吸い取ったのかな)や、書きかけ?的な途切れを感じる一文があって気になりました。タイプがクイプと続けて出てきたり、酷いのは後書きの著者名ですよ…
ひかりTVで購入しましたが、表紙の画質が荒い。古い絵だし中はイラストなしなので連絡してませんが、製品としてクオリティが低かったです。

0

呆れたけれど、もしかして?

だいたいしつこいというか、無茶をするというか、鬼畜なのは攻めがほとんどなのですが、
なんだよこの受けは……という感じですかね。
人間としてどうなのよ……という受けです。
そう思ったのは「透過性恋愛装置」の受け以来^^;


基本的に苦手な受けですが、男前な感じの奥様に一票。
でも結局彼女もこの勝手な男に見切りをつけるんですが。
でも待てよ……このいい加減さがどこか自分自身に通じるかも……???

私は恋愛にふらふらはしないですが、人間関係にちょっといい加減なところもない気はしない。
去る者は追わず……のタイプなんですが、それって自分が可愛いだけか? と反省することもあるのです。

う~ん、どんな受けでも大丈夫って人はどうぞ。
ちなみに私は眼鏡の彼が受けだと思ってました。
だってたいがい眼鏡って攻めの場合は年上の下克上が多くありません?
年下で眼鏡で攻めって初めてかも。。。。。


2

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