メロンの味 下

melon no aji

メロンの味 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神171
  • 萌×238
  • 萌10
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

14

レビュー数
31
得点
1039
評価数
222
平均
4.7 / 5
神率
77%
著者
絵津鼓 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
電子発売日
価格
¥670(税抜)  
ISBN
9784813033011

あらすじ

ふたりで一緒のベッドに寝ることも日常の一部になった中城と木内。
だが、まだ木内には中城に言わないでいることがあった。
そんな中、木内の部屋探しは難航。
「ずっとウチに居れば?」
中城はそう言いたくても言えなかった。
木内が本音を出せるような相手には自分はなれていないと感じたから…

表題作メロンの味 下

木内昌汰,30歳,中城の家の居候
中城親,25歳.ライブハウスで働く青年

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • あとがき

レビュー投稿数31

まじ好き

本当に好きな作品。

昔売れてから曲が書けなくなって鬱になって彼女は救おうとしてくれてたけど答えられなくてフラれた、でもナカジョーくんは救おうとしないでくれた。ただそばにいて温めてくれた。

上巻で偽物のメロンでも認められてて羨ましいとか、カナジョーくんは絶対いい人できる!とか木内くんが言ってたけどすごく深い、心の闇が影響してそういう発言を零していると思うと少し切ないと思った。

木内くんへ儚すぎるしナカジョーくんはすごく優しくて暖かくて相手に尽くしたくなる人なのかなって思った。

切なくて繊細なハピエン

2

好みかどうかと言われると

絵津鼓先生の作品、大好きです。

でも、申し訳ありません、この作品にはあまり萌えませんでした。
繊細過ぎる…

私自身の問題だと思います。
職業柄、精神疾患を抱えた方に関わる機会が多いです。
なのでちょっと重かったというか…。

また、BLを読む上で私は楽しい気分になりたいです。幸せな気持ちとか。
そしてシリアスなものよりコミカル、ギャグ路線を好みます。
これまでの絵津鼓先生の作品は、あのきれいな絵とコミカルさが小気味よくて、正に好みでした。
主人公が何かを乗り越える、とかも嫌いではありません。
でもこれはちょっとリアルすぎて、ぱーっと気が晴れないんです。

すごく質の高い作品なのだと思います。
でも好みかどうか、と言われれば、好みではなかったです。
ごめんなさい。

4

絵がおしゃれで綺麗

すごく絵が綺麗な漫画でした。

いわゆるBLという感じではなくお洒落な少女漫画のような雰囲気でした。
BLを特に好んでない家族にもオススメしたところ、面白いと言っていたのでBL抜きにしても楽しめる漫画なんだなと思いました。

2

読むのに時間かかった

木内の経験て特別な過去があることもあって解ってあげられない人が多いだろうし、解らないけれど力になりたいって思うのも自然なんだろうと思う
あるいは解るような気がしちゃったりするのも
あと、引っ張られて沈みそうになるから手を放すって選択をしちゃうのも…だって引き込んじゃったら余計に苦しくなるよ
看護師やめちゃったの、つられて不調になっちゃったんじゃないといいな

中條が、解ってあげられないし力にもなれない、木内のことは欲しかった優しさをくれるから好きって木内にとってピッタリ来る思い方をする人で、居候先にそんな中條のとこを選べて良かった

やっぱり、誰のどんな状況に対しても丁度いい思いやりや優しさを与えられる人なんていないだろうし、たまたまピッタリ来る相手と出会えて思いあえて幸せになれる話は良かったなと思って、好きな作品になっちゃうんだよな

やけに泣いたり、眠れなかったり、人が多いの苦手とか言ってたり、チックみたいの出てたりそうだよね
なんかそんな感じしてたもんね
ペン字とかノート埋めようとしたりとか、もう本当に真面目でいい人でね、重めだよね

部屋の印象も初めから良かったみたいだから、あの部屋に木内が残るって風になって結果ちょっと元気になってたりして、中條を傷つけた親たちだけれどあの部屋を用意したのはありがとうって感じ
でも、幸せになって欲しいってのは本当にただ、ただ幸せになって欲しいんだと思うんだ中條は中條で後ろめたさみたいなの越しに見てしまってるだけで
実際に機嫌よくしてるの見ないお母さんには幸せになれないように見えちゃうの仕方ないと思うんだ
まぁ、でも、もし友達だったら目の前にいる中條の味方になって、一方的に被害者みたいに話すの聞いてあげたいから良いんだけど

ケンちゃん(!)つながりでラストフライデイの人達なんかもそうなんだけど、絵津鼓先生のお話の人達は仕送り受けてる大学生同士とか都会に自社ビルあるような会社に務める人とかじゃないから、そっち側って本当にガッカリな出来事とすぐ隣みたいな感じがして、なんか本当に考えたり感じたりしちゃうんだよな

何度も行きつ戻りつして読んだので、またきっと読み返すと思う

どうしても木内が救われたのかってとこを話したくなっちゃうけれど、中條が恋人と気持ちよくなれるようになったのは大変に良かったです
それ、結構可哀想なことだったと思うのよ
親とか恋人から大切にされてないって感じさせられちゃってたってのは
あとね、タイトルね、タイトルとても良い

2

上下巻一気に読みました

SNSで複数の方がおすすめしているのを見て手に取りました。
端的に言うと良かったです。
BL作品に分類はされますが、BLを超えたストーリーの厚みが素晴らしかったです。BLを読まない人にも読んでほしい。

精神を患った人に対してどのように接するか。

なんらかの精神疾患というのは今や珍しいものではなくなっていますが、それでも周囲の人間がその人をどう扱うかというのは非常に繊細な問題だと思います。自分に経験のないものを想像するのは難しいことだから。

本作の中城(黒髪の方)はそれが自然とできてしまっていたけど、例え疾患を知らなかったとしてもなかなかできないことだと思うし、他人が簡単に真似できることでもないと思います。
木内(金髪の方)の元彼女のように、治ってほしい一心であれこれ口出ししてしまいたくなる人もきっとたくさんいます。
何気なく始まった同居生活が木内の人生の良い道筋になったことを、一傍観者としてしみじみと喜びました。

一方の中城は、その同居生活をきっかけに「なんとなく」木内に惹かれていく感じがまたいいなと思います。
元々ゲイなので同性が恋愛対象ではありますが、きっとそうでなくても木内の放っておけない感じを中城は見過ごすことができなそうだなと想像しています。

上下巻と分かれたボリュームのある作品ですが、もっと長くても全然よかった!それほどストーリーにぐっと惹かれるものがありました。

6

じんわり

レビュー上位にいたので、手に取ってみました。
電子で買いましたが、紙で持っていたいぐらい気に入ったので、今度買ってきます。

うまく生きていくことができなくて沈んでいる大人2人が、静かに寄り添って、お互いを癒していく姿に、胸がじんわり暖かくなりました。

ちょっと感情が昂っているので、自分語りきつめです。すみません。

私自身も精神的に参って、ただ寝転がって泣くことしかできない日々を過ごしたことがあって、その時周りからの優しさからくる「元気出して」の言葉に苦しんだことがあり…。

唯一救われた存在が、何も言わず抱きしめていてくれたり、休んでな〜とだけ言ってくれたりした人だったので、ナカジョーに救われた木内に共感が止まらず、これを書いている今も涙が止まりません。

本当に、2人が出会ってくれて良かった。心からそう思います。

表現については、とにかく演出がお上手としか言えません。
語りすぎるような言葉もなく、ゆったりほのぼのした雰囲気のように見えて、不穏な何かがずっと潜んでいる感覚が癖になりました。知りたいような、知って傷つきたくないような。

確かに、ちょっと読み続けるのが辛いシーンもありました。
(ちょっとメンタルが揺れている方は避けた方がいいかも)
ですが、最後の過不足ない言葉と、とびきりの優しい表情で語られる2人の姿を見たときに、読み切って良かったと心が満たされました。

この作品に出会えて良かったです。ありがとうございました。

12

あえて描き切らないところがすきです


みなさんも言ってる通り、セリフなどの文字がない、描写だけのシーンが多いので故に、読み手に物語を想像させるような余白があってエモさが引き立つ作品でした
.
あと、下の方にページ数が書かれていて漫画ってあんまない、、ってか見たことなかったので新鮮。



タイトルになっている『メロンの味』ってどういう意味なのか考えたんだけど、木内が中城と喫茶店にいったとき中城のメロンソーダをみながら『メロンソーダのメロン味って実際のメロンと違うのに、偽物なのに、みんなに受け入れられていて羨ましい』というシーンがあります。
.
当時天才だといわれ、でもバンドを起動に乗せられず、今では精神的に外に出られない時もある木内にとって偽物のメロンなのにそれがわかった上でみんなに受け入れているのが羨ましいのかな、
.
この作品は全体を通して穏やかなシーンが多いんですが、物語の中で、暮らしているうちに中城は木内が鬱の傾向があることを知ります。
.
木内は『死にたい』といっても、止めることができない中城が好きなんだろうなって思いました。自分のエゴを相手に押し付けないというか。。死にたいって、言える相手がいるのすごいし、それくらい中城のこと信頼してるんだとも..自分にとっては愛の告白よりすごい。

上巻73pの木内の言葉で『自分で自分のこと大事にしていたら大事にしてくれる人と絶対出会えるから!!』というシーンあるんですけど、この言葉、大きいコマじゃないけどホロリしちゃうくらい好きです。これは中城にいったようでいつも木内自身が自分に言い聞かせてる言葉だと思いました。その大事にしてくれる相手っていうのが木内にとって中城で中城にとって木内だったらいいな〜〜、、
.
私的に思うことは、鬱で外に出られなくて働いてないけどお金はある木内も、親に援助されながらフリーターしていた中城も、特別ではないし普通だと思う。シンプルに自分が後悔しない道を歩めばいいな〜と
.
.


この作品は、漫画らしい起承転結や関係が進展するような事件などは目立って無いと思います。でも、だからこそリアルで現代社会を移しているようにも感じます押し付けがましく無いというか、あえて描き切らないところがすきです。
絵津鼓先生はじめましての漫画だったのでまた読みたいと思います!

6

もとめていた大人の恋愛

なんだこの読後感…この満足感、じわりと心に響く、こういうお話が読みたかった。
お互いがお互いを慰め合い、ゆっくりと近づいていく恋愛。全体的に映画のような空気が漂っていて、それでいて妙に現実味を帯びています。不穏を抱えながらも、優しくあろうと踠きながら生きていく。二人が幸せになってほしいです。

作者様の今までの絵柄や雰囲気とはやや違う感じですが、私は今の方が好きです。本当に素敵なお話だったな…。これから何度でも読み返したい。

5

じっくり読めてよかった

絵津鼓先生の作風がガラリと変わったと思いました。絵柄も内容も。
今までの可愛くて切なくてほのぼのした感じじゃなくなって、大人っぽくて苦しくてぴりぴりした感じに。
でも、ほんわりとしたどこか温かい光が灯るような終わり方は一緒でした。
ずっしりとゆっくり丁寧にストーリーが流れて、上下巻でじっくり読めてよかったです。

いろいろな生き方があって、様々な愛し方と、それぞれの家族のカタチがあるんだと改めて考えさせられました。

メロンソーダの味もメロンの匂いも。
嘘もホントもその人次第。

8

さりげない見せ方が上手すぎる

木内さんのある言葉に涙が出ました。
ページ捲ってすぐに目に入って来たので
見せ方が上手いなと思いました。

劇的な何かがあるわけじゃないのにすごく心の中に入ってくるお話しでした。
ゆっくりとふたりの距離が縮まって。
励ますのではなくなにも言わずともそばにいてくれることが一番嬉しいってなんか分かるなぁって思いました。

描き下ろしは急激に世界が変わっていてびっくりです!
微笑ましい。
もっとラブラブになってからのふたりも読みたいなぁ。

10

良い作品ですが、個人的にはあまり刺さりませんでした

ノンケとゲイのお話で、それぞれ悩みというか闇を抱えているお話です。最後はハッピーエンドでした。
絵は綺麗で表情がとても良く表現されているなと感じました。

個人的な感想ですが、絶賛されるほどかな?と思ってしまいました。先ず、うつ病の表現に引っかかってしまいました。上手く表現できないのですが、自分の闘病経験を無意識に思い返してしまい、コレジャナイ感が湧いてしまいました。勿論人によって闘病経験は違いますし、これはただ私個人の意見です。

また、「攻めがうつ病だった」というのがオチになっているのもなんかなぁ…って思ってしまいました。もう少し丁寧にうつ病というテーマを扱って欲しかったというか…割と序盤から薄々このキャラはうつ病なのかなってわかりますし、結局それで何を言いたかったのか、二人のナラティブ(物語)としてどのように進展したのかがいまいち伝わりませんでした。最後はもう解決した後の後日談みたいになってるし。悩みを抱えていて病んでいる、という設定は他の薄暗い漫画でも良くあるものですし、他の漫画の方が上手く表現できていたな、とこの本を読んで思いました。

辛口レビューとなってしまいましたが、キャラは魅力的でしたし漫画として普通に面白かったです。私が闘病経験あるからああだこうだ思ってしまうのかもしれません。長々と失礼しました。

9

ゆっくりゆっくりハッピーエンドへ

心の奥底にある感情を言葉にするのは勇気がいること。

少しずつ心の距離を縮め、お互いが必要だと思える相手に巡りあえて本当に良かったと思う。

二人にとって心穏やかな日々が続きますように…。と、祈る気持ちで読み終えました。


私はただ読んでいるだけなのに、彼らの苦しさが手に取るような感覚で伝わって来るのが不思議でしたが、あとがきに絵津鼓先生も苦しい時期があったと拝見して納得。
先生、お疲れ様でした。
そして「メロンの味」を発表してくださりありがとうございました。

6

また絵津鼓先生が好きになりました。

上巻を読んだあと、なかなか下巻を読めないでいました。内容は知っていたのですが、メンタルやられそうで、怖くって。もちろんハッピーエンドなんですけど。

ようやく決意して読んで、先生のあとがきを目にした時、涙が溢れました。この本には先生の全てが詰まっていたんだと。

何かを作り出す辛さと苦しさと怖さと、自分の限界とピークを知ってしまった時、諦められたら楽なのに何かせずにはいられない。忘れたくても印税で暮らしてる以上、目を逸らす事は出来ない。

先生がこの本を出すまでに、沢山の想いがあったんだろうなぁ。ファンとしては、出版に対しただただ感謝するしかないのですが。この気持ちが先生に伝わったら嬉しいな。

さて、肝心のストーリーですが(笑)
結局メロンの味の謎は、ラストまでよく分かりませんでしたー!(笑)メロンの味=嘘、偽り、偽物、だけど美味しいし、いい香りだし、好きって事かな。それはきっと2人の曖昧な関係に似ているのでしょうね。

ただラストで木内さん(攻)が中城くん(受)にプロポーズするシーンは、とっても素敵でした。この日に言おうって決めてたんだろうなぁというのが垣間見れて嬉しい気持ちに。未来が描けるって凄い事なんですね。ささやかな2人の幸せがずっと続く事を願います。

8

日常の中にある幸せを感じました。

絵津鼓先生の新作ということで、内容を特に確認せず購入しましたが、本作もとても良かったです。過去作はポップな表紙が多かった中で、今作は少し大人な雰囲気も感じたところでしたが、内容についても中々登場人物の内面が掘り下げられた作品になっていたのではないかと思います。

大きな出来事がある訳ではないですが、日常の中で誰しもが抱える可能性がある心の内の変化が丁寧に描かれています。攻めの木内も受けの中城も、お互いの弱い部分を支え合える本当の意味でのパートナーになれて本当に心があたたかくなりました。

個人的には、中城が仕事としてやりたいことがないという発言に対する、木内の夢だったりやりたいことを仕事で探しがちだけど〜〜というセリフはとても自分自身救われるような気持ちにもなりました。現実でも目標を仕事で求めがちな部分は多いのではないかと思いますが、仕事が全てじゃなくても良いじゃないかと思えば、少し生きるのが楽になるかもしれません^^
改めて普通に生きていく、生活していくことが普通であって一番難しいことなのかな〜と思えた作品でした。また読み返したいと思います。

4

良い結末でした

上巻の方のレビューでは、結局、装丁を誉めまくっただけで終わってしまいました。
まあ、上巻の方では二人の関係が具体的にどう進展していくのか、むしろ、BLとしてこのゆっくりした展開で描かせてもらえてるのが凄いって感動していたのですが、
ちゃんと、下巻で回収されましたね。
二人の関係が挿入を伴うセックスへと行きついても、エロ描写自体はフラットで、
それよりも、木内の告白シーンの方がよほどエモーショナルで、
この後、一度離れて暮らしたからこその、エピローグだったのだなと、納得のハッピーエンドでした。

3

曖昧な関係でいいじゃないか

相手を理解したい、知りたい、助けたいは時にはエゴにもなり得る。
救いたいと救われたい、愛したいと愛されたいの狭間で生きる少し不器用な男2人の物語。
上下巻通してすっごくよかったです。感動しました。

木内と中城の関係性って何なのだろうと終始曖昧なままでしたが、なんというかその曖昧さが2人を繋ぐ確固たるもののような気がしました。

作中にもあったように魂で惹かれあったのだろうなと。

ゆっくりゆっくりつっかえていたものが解けていくような、素敵なお話でした

1

メロンの味 下

すごく良かった
心にじんわりと沁みる感じ
木内さんの辛さは読んでいても辛かった
ポツポツと話される言葉の意味が深かったです

下巻読んでからまた上巻に戻ると、木内さんがとても愛おしく思えました

ナカジョーくんはずっと変わらずいい男でそれにすごく救われた
ほんとに素敵なキャラクターでした

想像する辛さと実際とは違うのでしょうが、このお話から伝わってくる二人の辛さが心に刺さります
すごい作品でした

劇的な救いがあるわけでない日常に見出される光はこんなにも温かくて優しいんだなと思います

読んで良かった

2

気負わずに傍にいる

 淡々と、しっとりと。これはきっと絵津鼓先生にしか描けない物語だなぁと思う。木内の心に沈むもの。中城に出会ってからの木内は一見普通で、薬を見つけなかったら絶対に病気だなんて分からないくらいですよね。きっと鬱病ってそういうものなんですね。元気な日もある。365日四六時中沈んでいるわけではない。でも波が激しくて、沈む時はただ落ち込むというレベルを超えて沈む。日常生活に支障が出たり、好きだったことができなくなったりする。

 精神的な病気ってはっきりと合う治療法も手探りだから、周りの人間が本人に向き合うことが一番難しいんじゃないかと思います。元気に見えたら、本当に病気なの?と聞きたくなったり、体じゃなくて心の病だから本人の心がけ次第で治るよなんて安易な言葉をかけてしまったり。でも、改善を促す言葉は本人にプレッシャーになることもある。ただ、寛げる安らげる場所と、好きなこと楽しいことを気負わずに共有してくれる人。本人には薬やカウンセリング、絶え間ない励ましなんかより、それらの方がずっと必要なのかもしれません。

 偶然一緒に住むことになった中城は、たまたまそれができる人だったし、それは木内の内情を知っても変わらなかった。中城自身は無自覚だったでしょうけれど、そう接することのできる人ってなかなかいないと思います。中城も木内の優しさ、他の人には簡単に言えないことを言っても何でも受け入れてくれる温かさに今までになく癒されていた。救う側と救われる側なんじゃなくて、2人は上下巻通してずっと変わらず平等な関係だった。木内の病は治ってないと思うし、完治することはないかもしれない、でも、中城の隣でなら無理せず向き合っていくことができるんじゃないかなと思います。恋人を通り越して家族になろうよ、そんな突然の提案がすっと受け入れられるほど、隣にいることが自然に思える2人でした。

3

しっとり降り注ぐ雨のようにジワジワ来ます

心の中に降り注ぐ雨のように、ジワジワと来る作品でした。

上巻で感じていた仄暗さの理由が下巻で判明します。木内が中城といる心地良さがこの理由の為だったのだと分かって、切なくて胸が苦しくなりました。

元カノが駄目で中城が良かった理由に納得するのと、中城が木内で無ければならなかった理由も理解出来ました。

二人の生活が当たり前に日常になってるのに、何処か噛み合わない不安定さ…。
そして唐突に外的な事情で共同生活は終了してしまうのです。

イヤー!どうなっちゃうの!木内を一人にしていいの?って不安になりながらページを捲りました。
でも心配は無用で同居は解消しても木内の側には中城が居て、淡々とそれでも徐々に日を浴びて自分を取り戻す木内が眩しかったです。

離れてみてお互いが必要で一番大事だと分かった二人の後ろ姿にじんと来ました。

そして何と言っても描き下ろしでしょう。中城のやりたい事が叶ってた事に胸熱でした。

やっぱり絵津鼓先生の作品好きだなぁ。

4

せつなくて

胸がチクチクする。
そんなエピソードが重なり、ぽんと熱くなって、ただただせつなくて。
涙がとまらない。

普通に美味しいメロンソーダのメロン。

でもメロンじゃない。

普通に生きる。

簡単そうで難しい。

絵津鼓さんの作品は、誰もがみんな抱えているはずの光の当たらない感情に触れてくる。

残りページの少なさを確かめながら、心寂しくなるのは、絵津鼓作品ではいつものこと。

温かな心持ちの余韻がしばらくひろがりました。

そばに誰かがいてくれる。
会話も必要なく、ただぼんやりと体温が伝わってくるような感じ。

メロンじゃないけど、これもメロンの味。
それで良いじゃん。
これが私の普通。

幸せ、夢。

4

流れる空気感がいい

とくに情報もなく読みました。絵津鼓先生の可愛いキラキラしたストーリーかなと勝手な先入観があったのが、いい意味で裏切られて良かったです。
そう言えば、表紙のカラーも落ち着いていて、他の作品とは違いますね。
私も仕事でちょっと落ちて鬱っぽくなった時期があります。誰でもそんな時はあると思うし、だからと言ってそれを特別にし過ぎるのもおかしいと思う。2人が話す会話の受け答え、空気感が妙にしっくりきて、するする読めました。いい意味で裏切られてびっくりしたけど、作品全体として神ですね!

5

優しい時間の流れる世界

絵柄がキレイで読みやすい。
優しくて静かな物語だなと感じました。
ネタバレになるのですが、時間が解決してくれる問題+お互いの存在で救われていくお話にはなるのかな。
死別かとハラハラしていたので、そこは予想が外れて良かったです。

この作品は、受け、攻め共にそれぞれ苦しんでいて。鉛がお腹に沈んでるような感じですよね。

それはすぐに解決できるものではなく、
ある意味時間が必要になるものでした。
そんな時、ただ寄り添ってそばにいてくれる存在の力の大きさは偉大で、すごく力になるんだなと改めて感じました。

センシティブな内容に触れてしまうのですが、こういった時に、周りの声の存在は確かに難しいと思う。
だからこそありのまんまを受け止めた存在がなによりも大切になったんでしょうね。
受けの苦しみや葛藤も攻め様は理解して見守った。この見守るって距離感も二人を救ったのかな。

ラストは少し戸惑いましたが、ボディーソープの売ってた海外で一緒に暮らしてるって認識であってるのですかね。
この点はちょっと読み込まないとわかりにくいかも。

全体を通して“恋”より“寄り添う”が色濃いテーマの作品に感じました。燃えあがるような情熱はなかったけど、静かに優しく灯るような愛情がある、穏やかな時間の中のお話だと思いました。

ただテーマがテーマなので、少し暗いです。救済されてますが、落ち気味の時にはオススメしません。
自分も同じ疾患を患っていて、割と引きずられるタイプなので影響を受けましたので注意必要な方は時期を選んだ方がいいかも。

4

そばにいてくれるだけで

お話がローテンションで続く中、さらに低い所まで落ちるような内容なので、読んでて楽しい!萌え!って感じの作品ではないんです。
だからこそリアルであまりファンタジーを感じないのだけど、そこが好きでした。

始めは中城が木内の事を何も知らないから
「木内くんがいい」って始まった同居生活でしたが、木内は何もかも知った後でもただ何もせずに、そばにいただけ。
それが木内に安らぎを与えたんですね。

中城にとっても、最初から性指向を咎めたり無理矢理何かをしてきたりしないで、元カレとの別れも寂しくなく乗り越えられたのは木内の存在が大きかったのかな、と思います。

抱き合うと境界線がぼやけて1つになる。
それはもう相手が自分の一部だって感覚ですよね。
そんな感覚がお互いに持てたらずっとずっと幸せだろうなぁ、と多幸感に包まれました。

本編は正式に付き合うのかな、って所で終わっていますが描き下ろしでは2人で何処か海外で暮らしている様子が描かれていました。
ここはふんわり甘く少しだけBL的ファンタジーを感じられる部分でした。

2

ときめく恋とは違うかもしれないけど

下巻は木内の秘密が明かされます。正直読み続けるか迷いました。確かに病気の気配を感じてましたが、こっち系だったとは…。これをエンタメとして楽しめる心の余裕があるときなんてなかなかなくて、個人的にはとても苦手なテーマです。
関係に名前を付けない曖昧さを保ったままで、体で深く触れ合う二人。木内の性欲と病気には特に繋がりが無いように描かれてるので、その点は読みやすいです。
前に進むために木内が見つけた解決法は、あまりに辛すぎるもので泣けました。基本的にナカジョーは何も言葉を返してなくて、隣にいるだけです。本人もそれは分かってて、何もしてあげられないってそのまま言っちゃうんですね。ナカジョーの気持ちはよく分かるし、それが癒しになる木内の気持ちもとても共感できるものでした。
ラストは「生まれ変わったら俺の子供に産まれてきて」って告白が最高でした。離れるけど突き放してるわけじゃないっていうナカジョーの気持ちがよく伝わる言葉な気がします。
木内にとってはここからが正念場だけど、ここでナカジョーが近くにいすぎれば共倒れになる可能性が高いと思うんですよね…元カノみたいに。なので良い決断だったと思いました。
描き下ろしは状況がよく分かりませんでしたが、本編から結構時間が経ってるんじゃないかな?この結末は、二人にとって一番良い形になったんじゃないかと思います。
キラキラしたときめく恋とは違うかもしれないけど、素敵なお話でした。

んー…ちょっと書くか迷ったんですが。こちら鬱病の話です。自分や身近な人など、患っている人と深く関わったことがあると地雷になりそうなテーマですが、シンクロしそうな場面はカットされてるので私的には大丈夫でした。
たぶんこの物語の中で木内と同じくらい元カノもしんどかったんじゃないかと思いますが、元カノは姿すら描かれません。さらにナカジョーは違う形で関わっていく終わり方になってますからね。
だからといって表面的な描き方でもないので、ちゃんと読み応えがあります。支え続けるしんどさを知ってる人には思うところもあるかもですが、心の傷が開きそうな展開を避けた上手い話運びだと思いました。
そういう方にもおすすめってことではなく、一応参考まで。

3

難しくて深い

それでも私にとっては登場人物の心情を理解することがとても難しく感じました。

激しくお互いを求めるような作品ではないけれど
2人の関係性が深すぎてまだまだ幼稚な私には到達できない域だと思いました
BL…だけどほろ苦いかんじかな
とにかく木内さんの精神状態の表現、すごいですね。リアルすぎて怖くなりました。現実でと木内さんのような人はたくさんいるわけで、実際自分ならどうするだろうとかBL読んでたら普通は考えないことを、考えたりして作品に呑まれました

2人はこれからも大変だろうけど先は明るいのかな
変にラブラブになりすぎずとてもよい終わり方でした

3

ふー、良かった!

前情報をあまり持たず読んだのですが、こんな話だったとは。スタイリッシュでオシャレな絵、そういうのは雰囲気だけであまり面白くないのも多い…という偏見があったけどこれは違う。丁寧に描かれたストーリーにも泣かされました。

多様性の今の時代に合っているのかも。攻め(男役)は強くて男らしくなければならないって時代でもないものね。繊細で涙もろく弱々しい攻め。でもエッチはテクニシャンなのです。

書き下ろしが良かった。ずっとメロウで暗い良作映画のような雰囲気の作品でしたが、やっぱりハッピーエンドが好き!安易に恋人にならないで慎重に付き合いを続けてきたのが真面目な2人らしくて良いです。

心が寂しい者同士のカップルですがお互いに寄り添って幸せになってほしいなと思えるお話でした。

追記…作者の短いあとがきの言葉が重かった。色々な思いを作品に昇華させる才能はすごい。また素敵な作家・作品に出会えたことに感謝。

4

最高でした

時間をかけて築いたり、わかりあったり、すぐに答えの出ないような人との関係性や内面を描かれるのが上手な作家さんだなぁといつも拝読しています。
以前より骨太で色気のある絵柄に変えられてとても好印象でした。


上巻で秘密を抱えてるのは明らかだった木内。
どこかしら不安定な感じなのはそういう性格だからだとか、軽薄だとか、あまり深く関わるべきじゃないのかもと中城も思っていたのかもしれません。
下巻で木内がうつ病で苦しんでいる事が明かされました。
木内の言動が気にかかりつつも、そこは触れるべきところじゃないと同居人としての距離を中城が保ってきたことが、とても重要だったことに改めて気付かされました。
病気だし辛いなら治さなきゃいけない、と身近な人がいつも余裕なく接してきたらどう思うだろうと想像したりしました。
死にたくて涙を流す木内を見るのは辛かった。
何をするでもなく普通に生活してただ側にいてくれること、君と一緒にいたいと言ってくれること、それが一番「楽」できっと、その「楽でいられる」ことこそが大切だったのだろうと感じました。
相手を大切な存在だと自覚してしまえば愛情が育まれるのは当然で、同情や気遣いじゃなく惹かれ合う二人を感じました。

愛されるべき人に愛されなかったという中城、彼も木内の持つ優しさに救われていたのだろうと思います。
お互いの苦しみを知ってるからこそ、そこに執拗に触れることなく心ごと抱きしめて温め合える二人は、まさしく素晴らしいパートナーだなぁと思いました。

描き下ろしで、二人ならどんな形でもやっていけるから結婚しよう、という木内の言葉にキュンとして、微笑み合う二人に幸せを分けてもらった気持ちになりました。
家族になった二人のその後のお話も読んでみたいです。

昔大切な人から、うつ病を患っていた、と聞いた時の事を思い出しながら読みました。
とても心に残る作品でした。

6

長くなってるのは、言いたいのに言いづらいから。

下巻。

相変わらず木内は思わせぶりというか考え無しというか、ゲイを翻弄する距離感で振る舞う。
ただし、ナカジョーは木内をある意味見切っていて、そう易々と絆されはしない。
木内の言わなかった真実を知ったから、なんだけど。
なのに木内は連絡もなしに外泊する。
動揺するナカジョー。
知らず、関係性は変わってしまっている。
だって木内はナカジョーの心を弄んでるじゃないか。ゲイだと知って戯れてるじゃないか。
毎回入れるのか、とか。
痛くない入れ方、とか。
全くもって…私は木内はイヤな奴だと感じるけれど。ナカジョーにしてみれば救われる部分もあるのかも、とは思う。構えずにいられる相手だものね…
セフレ、と言ってはなんだけど、恋人でもないのに体重ねて。
周囲の事態も変わっていく。
木内の抱える闇が明らかになり始めて、作品全体が何ともシリアスになっていく。
というのは、言いそうで言わない。明かされそうで、でも明かされない。
逡巡があるわけだ。
だってそれは。
リアルな自死願望だから。
なんで特に何でもないエピソードをいつまでも?って思ってたけど、木内の一言を言わせるために必要な逡巡だったんだなぁ…って腑に落ちた。
上下巻じゃなくてもって思ってたけど、やっぱり必要な長さだったんだなぁって。

だけど描き下ろしでね。
いきなり救済後ですか?って感じでちょっと急ぎ足だったかなぁと感じた。
良かったね、なんだけどね。

4

メロンの味とは

久しぶりの絵津鼓先生の新刊です。
まず本の装丁が神。
一目で今までの作品と違うなって思わされたし
油絵っぽいキャンパス地の様な紙で素敵過ぎて
デザインが出た時から紙で絶対お迎えしなきゃと思っていました。
中身もいつもの感じとは違い重かったです。
絵も変えたと先生がインタビューで言っていましたが
作画がさらに上手く洗練された感じがあります。
上下巻読んですごく読み応えあり。。
なんですかこの素晴らしいご本は。
友達でもない知り合いからの恋人未満ですよ。
同居人恋人未満。
関係性のわからない関係萌え、、
今回は攻め×攻めぽいカップルと
ありましたが
ありがとうございます。
先生のお話のいつものかわいい受けより
断然刺さりました。
ちゃら遊び人風ノンケ30歳×ゲイの影のある感じの25歳
読んでるとどちらが影があるのかってすぐ
わかるのですがしんどいお話で
静かなお話ですが生き辛い2人が出会って
救われるお話で本当によかったです。
やっぱりね木内は死んでしまいたい人だったんだよね涙
それが書き下ろしではあああああ。
よかった。。
陳腐な所が微塵もなく過剰にドラマチックでもなく
なんだろうこのセンスは。すごいなあ。。
圧倒的にお気に入り作品です。
「メロンの味」ってタイトルもセンスありすぎ。
大好きです。


6

個人的には突き刺さった作品

上巻を読んだ時点で「あれ?もしや⋯」とは思っていた。下巻では全て分かるのだけれど。何に対してなのか、何をなのか分からないけど、どうしようもなく「許されたい」といつも思っていた「あの時」が強く蘇って悲しい様な懐かしい様な今も日常の様な、そんな自分には何か突き刺さって来る絵津鼓先生の新作でした。作画を変えられたとの事で落ち着いた雰囲気に以前とはまた違った魅力が感じられましたし、個人的には好きです。カバーもシックな人物画でとても素敵。描き下ろしには自分も救済されたかの様な安堵を勝手に感じて涙が出てしまいました。

8

最高過ぎて。

『メロンの味』の下巻。
続きものなので上巻が未読だと理解できません。上巻から読まれることをお勧めします。

「メロン」にちなんでなのか、表紙の表紙の色が緑なんですね。でも、色合いがちょっと違うんです。それぞれ、二人のイメージなのか、はたまたほかの意味があるのか…。


下巻に入り、今巻で木内くんの抱えるものがメインに描かれています。

しぐさとか、表情とか。
そういったものの描き方がとにかく秀逸です。こっそり闇の中で涙を流したり、明るくはしゃいだと思ったらしんみりしたり。そういう姿を見ることで、読者もまた、彼らに感情移入してしまうっていうのかな。木内くんが、辞めていたタバコを吸い始めるシーンがあります。「歌」に対して、彼はきっぱりと決別したのかな。そんな風に読み取れました。

そして、上巻から巻かれていた伏線が少しずつ回収されていき、木内くんの過去や胸に秘めている想いが見えてきます。

木内くんにしろ中城くんにしろ、胸にぽっかりと穴が開いていて、それを埋める術がなかった。胸にあいた空洞を抱えて生きてきた彼らは出会い、そしてその穴を埋める存在になっていく。

でも、すごく良いなと思ったのは、なし崩し的に恋人にならないところ。
自分の空洞は、自分で埋めるしかない。
穴を埋めるために、自分の足で立つしかない。

そして穴を埋めた、その暁には―。

温かな涙が流れてしまう、そんなストーリーでした。

絵津鼓さんが書いていらっしゃいますが、絵柄がかなり変わりました。前の絵柄も好きでしたが、新しい絵柄が今作品のストーリーにぴったりな感じ。

私のつたないレビューではこの作品の素晴らしさが伝えられないのがもどかしい。
多くの方に読んでいただきたいと思う、素晴らしい作品でした。

12

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