新人社員の上手な甘やかし方

shinjinshain no jozuna amayakashikata

新人社員の上手な甘やかし方
  • 電子単行本
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
8
評価数
2
平均
4 / 5
神率
0%
著者
茶柱ぷぅ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
集英社
レーベル
集英社君恋コミックスDIGITAL
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

集英社“君恋”が贈るボーイズ・ラブ!
面倒見がよく、みんなから頼られるサラリーマンの白鳥は、他部署でいつも遅くまで仕事をしている新人社員の鷹見に声をかけ親しくなる。ある日、終電がなくなった鷹見を家に泊まらせることにした白鳥は、彼から告白をされ、一生の思い出にするから、キスさせてほしいと言われる。震えながら告白する姿を見て、キスだけならと答えた白鳥だったが、キスだけではおさまらなかった鷹見と体の関係をもってしまう。しかし、鷹見とはやはりつきあえないと思い、後日告白を断ったもののそれ以降、なんだか彼が気になってしまい…。

171ページ

表題作新人社員の上手な甘やかし方

鷹見一郎
白鳥瞬

レビュー投稿数1

恋愛感情の上手な育み方

まず最初に言いたいのは、白鳥さんが会社員としてかっこよすぎる。
いかにも受けらしい風でもなく、でもとても優しい風貌で、なんというか、社会人としてしっかりしている感じが振る舞いや言葉の随所に滲み出ていて、あぁ、これは惚れてしまうな、と思いました。


以下、かなり個人的な解釈を含む感想です。

人の役に立つことで承認欲求や自己肯定感を満たすというやり方は確かに大人になっても抜けないものだと思います。すごく白鳥さんのその気持ちがわかって、「ただの自己満足」と言っている所にも共感しました。
でも、そんな所に「頑張らなくても先輩は素敵です」と鷹見が言ってくれて、人の為に役に立とうとしていなくても存在を認めてもらえるんだ、ということは本当に白鳥さんにとって衝撃的で解放された感じであっただろうと思います。
本当は多分、これまで白鳥さんと関わってきた人達の中には同じように思っていた人は居ると思うのですが、言葉にして伝えてくれたのは鷹見が初めてだった、というのは白鳥さんの心に大きく響いたでしょう。

ですが、『あんな簡単に返事してよ良かったんだろうか』という引っかかりは大事だと思いました。
白鳥さんの中で、鷹見に対しては常に『かわいい』という感情が先行していて、イコール恋愛感情として捉えていいのだろうか、という疑問をこちらも感じていたからです。
朝倉さんが来た後のエッチの時、鷹見が必死に縋るように伝えた「好きです」と、それに対する白鳥さんの「俺も……鷹見が好きだよ」には若干の温度差を感じました。
白鳥さんは常に鷹見のことが可愛くて喜ばせたくて心配させたなくて迷惑かけたくなくて……というような気持ちを持っていて、その距離の取り方は鷹見にとってはとても辛かっただろうなと思います。

朝倉さんに言われた言葉を引きずって、お祭りの人混みに入らないという選択を白鳥さんがしたのは、彼なりに何でもかんでも鷹見に合わせない、と少し頑張ってみたのかなとちょっと微笑ましい場面ではありました。
けれど朝倉さんから告白された時に鷹見について言った評価が「いいやつ」「優しい」「愛情表現してくれます」というような言葉ばかりで、鷹見からの気持ちを一方的に受け取っているだけのような気がしました。
「あいつのそういうところが好きなんです」と言った後の朝倉さんの表情は、私が感じたようなことを同じように感じていたのかもしれない、という風になんとなく思いました。打ちのめされた……?のとはちょっと違うと感じました。

白鳥さんの中でしっかり鷹見に対する恋愛感情が芽生えたのは、喧嘩をした時『悲しい』と感じた時ではないのかなと私は思いました。
そしてクライマックスで一番好きだったのは「だから自信をなくしてなんていられないんです!」という鷹見の言葉です。
自分がうんと年下であるという事実、社会人として、恋人としての距離感、そういうものに鷹見はずっと悩んできたのではないかと思います。
でも、『不安にさせないように』『心配かけないように』といった白鳥さんの気持ちを、自分が覆すしかないんだ!という強い決意が感じられた言葉でした。
白鳥さんが勝手に自己完結してきたということを自覚して、「俺たちもっとたくさん話し合っていこう」と言った言葉に希望を感じました。

かわいいかわいいと思ってきた鷹見の頼もしさを見た後の「俺に今からどうされたいか言って」はドキューンと撃ち抜かれた台詞でした。
年下がタメ口になる瞬間というのも個人的に大好きなので、あれはたまらなかったです。
服を脱いだ後の『にこっ』もずるかったですね。
あそこから急速に攻め度が上がっていったら、確かに白鳥さんの心臓はもたなくなるだろうなと思いました。
それが年下わんこ攻めの醍醐味ですが!


描き下ろしの「ちょっと焼けた?」と「ちょっと妬ける」は意図的なのかな?と楽しませていただきました。
本編で渡辺さん達が出てきた時に『お、よくある友人に嫉妬するやつか?』と思ったら違ったので(そこでの白鳥さんのスマートな振る舞いも最高でした)、こっちで、その方向で絡んでくるのか〜と、ねじねじと捻ったパンを食べたような気分でした。


これは毎度言っている気がするのですが、ぷぅ先生のエロシーンはぷぅ先生の絵柄だからこその濃度のギャップというか、そういうのがたまらないんですよね。
兜合わせが個人的に好きなので(白抜きですが質感のわかる修正度合いで)それが見られたのも嬉しかったですし、白鳥さんがはじめて鷹見のものを咥えた時もはじめてなのに喉奥――!?と驚かされたのと、出されたものを口から垂らす描写に非常に背徳的なエロスを感じました。


ちなみに、私は朝倉さんがけっこう好きです。
確かに敵を作りやすいだろうなと納得のいく、豪快で自信たっぷりな性格ですが、それも二次元の中なら悪くないなと思いますし(ふふふ)、それでいて仕事に関しては的確なアドバイスをくれる所が魅力的だなと思いました。

1

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