アルファは、オメガを、守るためにいるんだ

偏愛獅子と、蜜檻のオメガ ~カースト底辺は獣人御曹司に囚われる~

henai shishi to mitsuori no omega

偏愛獅子と、蜜檻のオメガ ~カースト底辺は獣人御曹司に囚われる~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%
著者
伽野せり 

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イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
MUGENUP
レーベル
エクレア文庫
発売日
電子発売日
価格
¥908(税抜)  
ISBN
9784434293320

あらすじ

ヒト族オメガの大谷夕侑(おおたに ゆう)は、獣人アルファが通う学園唯一のオメガ奨学生。
貞操帯を嵌め、発情期には『発情耐久訓練』の生き餌としてアルファ達の欲望を一身に向けられていた。
そんな夕侑の前に、寮長である獅子族のエリート御曹司・御木本獅旺(みきもと しおう)が現れる。
彼は夕侑に“運命の番”の気配を感じていた。しかし獅子族にトラウマのある夕侑は到底受け入れられず……。
境遇の違うふたりが『幸せ』を見いだす、極上オメガバースストーリー。
『第一回 fujossy 小説大賞・春』大賞受賞作、大幅加筆&限定書き下ろしも収録!

表題作偏愛獅子と、蜜檻のオメガ ~カースト底辺は獣人御曹司に囚われる~

御木本獅旺,獅子族のアルファで夕侑と同じ高校の3年生で寮長
大谷夕侑,ヒト族のオメガで高校1年生

同時収録作品偏愛獅子と、蜜檻のオメガ ~カースト底辺は獣人御曹司に囚われる~

白原,ユキヒョウの獣人・高校3年生で副生徒会長
大谷夕侑,ヒト族のオメガで高校1年生

その他の収録作品

  • 偏愛獅子と、蜜檻のオメガ(書き下ろし番外編)

レビュー投稿数1

バックボーンがてんこ盛りで面白い

『第一回 fujossy 小説大賞・春』で大賞を受賞した作品だそうで、電子で単話も配信されていましたが紙媒体で一気に読みたかったので発売を心待ちにしていました。

オメガバース×獣人もの、さらにそこにファンタジー要素も加わるというバックボーンがてんこ盛りの作品ですが、それらがきちんと絡み合った内容になっていて読みごたえがありました。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






100年ほど前の話。
ウィルス性の疾患が蔓延。そのために遺伝子が変質し新たな人類が現れた。獣の性質を持ち合わせた獣人たちだ。そのためヒト族が激減。今では獣人が9割になりヒト族が希少種となった。そしてそれと時を同じくしてオメガバースという性別も発生した。獣人でアルファこそ至高の存在。対してオメガ、ヒト族は虐げられる存在へとなっていく。

今作品の主人公はヒト族でオメガの夕侑。
オメガというだけで親に捨てられ養護施設で育った少年です。

彼はオメガに対する根深い差別、貧困、そして発情期に左右され日常生活もままならないオメガを救いたいという夢をかなえるべく、獣人たち、中でもエリートと呼ばれる良家の子息が通う高校に奨学生という身分で在籍している。

施設育ちで貧しい彼がその高校に入学できたのは彼が勤勉で優秀だったから。
そして、学園でたった一人のオメガという立場を駆使してアルファたちの発情抑制訓練の対象となることで奨学生としての身分を得ていたのだった。

荒々しく自分に性的な目を向けてくる獣人のアルファたち。
その対象にされていることに羞恥心と屈辱心を感じつつ、それに相反するように性的な快楽を覚える自分のオメガとしての性に辟易とする日々。

そんな夕侑に声をかけてくるのが、同じ高校に通う生徒会長の獅旺(獅子の獣人)と副生徒会長の白原(ユキヒョウの獣人)でー。

というお話。

この作品の世界観のオメガちゃんはめっちゃ薄幸です。
詳細な描写はありませんが、オメガが肉体的にも精神的にも、そして性的にも搾取されている、そんな世界。夕侑もまた、過去の出来事によって獅子の獣人にトラウマを感じているのだけれど。

獅旺という男の子がですね、BLの王道って言って良いんじゃないですかね。
めちゃめちゃスパダリさんです。BL作品の学園ものに登場するスパダリさん、というと多くの方がイメージするスパダリさんそのものです。良いところのお坊ちゃんで、ちょっと横柄で、でも受けちゃんにはさりげなく優しい。

この「さりげなく」というのがキモな部分でして、当の受けちゃんには攻めさんの優しさとか思いやりといったものが全くもって伝わっていないという王道の展開でございます。

でも、読者にはがっつり伝わっているので、もうこの攻めくんが不憫やら健気やら、可愛いやら、もう応援したくて仕方がない。

で、今作品には、とあるヒーローが登場します。
幼い男の子なら一度は憧れを抱く変身するヒーローです。そのヒーローの存在がすごく良いんですね。困っている時、ピンチな時、そんなときにいつでも駆け付け悪者をサクッとやっつけちゃう。

そんなヒーローの存在を介して、獅旺×夕侑の心の交流が始まり、そして「ヒーロー」とは何ぞや、人を守るとは、愛する人を守ることの意義とは、という部分が描かれている。そして夢を持つことの大切さも。

今作品はタイトルからも推測できるようにオメガバものですが、濡れ場が独特でエロティックです。「夕侑は奨学生」という部分と絡ませて挿入まではないんですよ。ない理由、そして挿入が「出来ない」というその理由がねえ、すごく淫靡です。

だからこそ、挿入ができるようになった暁の二人の濡れ場がめちゃんこエロくって優しい。

バックボーン、キャラ、ストーリー展開。
どれも非常に良かったですが、しいて言うと「夕侑の気持ち」がメインで描かれていたのが残念と言えば残念に感じました。獅旺サイドの話、獅旺の友人の白原視点の想い、学校の教諭の神永の行動。その辺りをもう少し踏み込んで描いてくれていたなら、あるいはもう少し萌える作品だったように思います。

が、起承転結がはっきりしているストーリー展開に読みやすい文体。
そういった側面で、ストーリーに入り込みやすく世界観に没頭しやすい一冊で、多くの腐姐さまの萌えを集めそうな作品かと思います。

次回作も楽しみに待っていようと思います。

5

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