UN KNOWNの柩

un known no hitsugi

UN KNOWNの柩
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×23
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
2
得点
27
評価数
7
平均
4 / 5
神率
42.9%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
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媒体
小説
サークル
STANDARD〈サークル〉
ジャンル
オリジナル
発売日
価格
ISBN

あらすじ

単行本収録のなかった商業誌掲載作品に、
書き下ろしをくわえて一冊にしました。
表題作は一般ですが、書き下ろしはBLです。

表題作UN KNOWNの柩

レビュー投稿数2

木原先生の作品の中で1番好きかもしれません。

初めて読んだときは物語の最初が死体解剖シーンから始まり、ホラー物かと思ってびくびくしながら読み始めたのですが、予想外の展開とキャラクターの個性に度肝を抜かれました。
不謹慎ですが2回目以降は死体解剖シーンが面白くてゲラゲラ爆笑しながら読めます。

※以下ネタバレ
木原先生の別作品で「ラブセメタリー」というショタコンの性犯罪者の話があるのですが、その被害者の少年の30年後のお話でした。
一見コメディ調の話なのですが、被害者少年が幼いころの性被害どれだけ苦しみながら生きてきたかが垣間見えます。この圧倒的な文章力、他の作家さんでは味わえない、圧倒的な名作です。

2

あの本からの…!

以下レビュー読まない方が楽しめるかもしれないので、そういった方は読まない方をお選びください!(どうでもいい前置き)

作者HPより「一般誌で書きましたが、単行本になる際にシリーズの中の最終話が全体のまとまりに欠けるということで話し合いの上で外し、お蔵入りになりました。そちらに書き下ろし(BL)を加えて一冊にしました。」とのことでした。どのお話のことかワクワクしていましたが、「ラブセメタリー」でした!
登場する名前が出てきた途端、ゾワッ!としました。読んでいない人には主人公大塚と一緒に「目の前の出来事の謎」として楽しめるのではないかと思いますが、とにかく「ラブセメタリー」の強烈な深淵の派生であるので、読んでからの方が滅茶苦茶面白く感じると思います。

ラブセメタリーはペドファイル(小児性愛)をテーマにした連作をまとめたもので、自分の性癖と犯罪性に怯えるサラリーマン、その男が以前愛した甥、その甥が取材するペドファイルのホームレスと視点が変わります。そしてこの「unknownの柩」は、子供の頃そのホームレスの被害にあった男が登場します。おおお…

そうするととてつもなく重黒いお話かと身構えてしまいそうですが、木原さんの持ち味である、ほんっっとーに性格の悪い男として登場するので、読んでいてニヤけるほど楽しいです。法医学(解剖)研究をする主人公大塚の教授高野。
とにかく自分勝手で口の悪い高野と、世渡り上手で人をよく見ている大塚との会話と心の内が面白い!
高野は教授であるから当然権威があり、性格悪いクズとしてだけでなく技術者としての厳しい一面も描かれていて、やはり多面性が面白い。大学の授業風景での台詞が印象的です。

具体的に高野が過去にどう被害にあったのかは描かれていません。(伸さん登場は名前だけです)どんなに歳をとっても逃れられない嫌悪感と、生身の人に触れられない為に狭めるしかなかった夢が、イヤミキングタカノの中に秘められていて何とも言えず引き込まれます。

もうひとつBLとして描かれた「あらしのあとに」も、高野教授の傍若無人さと口の悪さに吹き出しながら読みました。清々しいクズっぷりです。
前章の主人公である大塚の従兄弟でゲイの佐川が、腹痛で動けない大塚のために、他県の葬式に行く複雑骨折高野を車に乗せ珍道中を繰り広げるお話です。
高野に会ってからすぐにコイツは無礼でクソだと見抜きます。ゲイだと知られてからの会話も差別的でほんっとーに嫌な奴。
ラブセメタリーの余韻をもつ高野は、その後遺症とその性格の悪さからか童貞で、その経験のなさから勘違い野郎でガキの思考なのである。
深夜には佐川は高野のコンプレックスと欲望を見破り、まんまと口車に乗せて車内でBL展開に…!

登場人物其々の背景や考え方をしっかりと描き、魅力的なお話とクズキャラで一瞬で読み終える面白さなのは流石木原さんの作品でした!

※この同人誌の紹介でラブセメタリーという題名が紹介されないのはコンプラ的問題なのでしょうか。何か問題ありましたら該当部削除しますので、教えていただければと思います。

5

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