機械兵士と愛あるブレックファースト

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機械兵士と愛あるブレックファースト
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
10
評価数
2
平均
5 / 5
神率
100%
著者
風祭おまる 

作家さんの新作発表
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イラスト
古藤嗣己 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイデジタルノベルズ
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

純粋無垢の機械兵士×心優しいメカニック。ひとの心を慈しみ、愛する気持ちはラーニング出来ます。担当イチオシ異種愛物語!

表題作機械兵士と愛あるブレックファースト

リアム,戦闘用アンドロイド
ジェフリー・東谷,42歳,軍の元メカニック・日系人

レビュー投稿数2

作家買い

ここまで機械感のあるアンドロイドとの話は始めてで面白かった。
ほとんど人間みたいなロボットの話は割と見るけど、本作のリアムは人体っぽさが皆無なので主に触覚に関する描写がとても新鮮で面白かった。大事なところはステンレス製なんですね。
戦闘用アンドロイド×おっさんメカニックの情報を見た時、同作者さんの前作がガッツリ戦争してたのを思い出してハラハラしたけど、今回は終戦後に居場所が無くなった2人が寄り添っていく穏やかな作品だった。

3

ガラクタの中、君の手を取る

地球から4光年の位置にある地球型惑星。
プロマキシマと呼ばれるその星は、地球人と非常に似通った姿の先住星人が存在していて、地球人と同等の文明を持っていた。
50年ほど前。地球から移住を試みた地球人と、それを拒んだプロマキシマ側の間で星間戦争が勃発。侵略戦争ですね。
今作は、戦争に勝利した地球人が住まうようになった、終戦からひと月経ったプロマキシマ星が舞台。
異色な組み合わせかつ、戦争の香りがする設定ではありますが、終戦後のお話なので激しいものはそこまでなく、主人公であるジェフリーの視点で語られる物語に身を任せて読み進めることが出来るかと思います。
なんだかあたたかくて切ない気持ちになる、不思議なお話でした。

地球軍の元メカニックであるジェフリー。
長年に渡る戦争に疲弊した人間の代わりに戦わせられていたアンドロイド達。
彼らを修理しては、より多くの敵を倒せるように改良をする日々を送っていたジェフリーも、ついには終戦と共に軍から解雇されてしまう。
ある日、戦闘用アンドロイド達の遺骸が地平線の先まであふれ「ゴミ処理場」と呼ばれるスクラップ場を訪れたジェフリーの足元から、まだ動く1本の機械の左手が意思を持って手に触れてきて…

潰され、ガラクタだらけとなったスクラップ場で出逢った1体の戦闘用アンドロイドと、やり切れない想いのまま失業中の、生活能力がない40代男性がひとつ屋根の下で暮らすことになるお話。
ジェフリーは幼い印象を受ける喋り口調もあってか、40代という感じはしないかもしれませんね。
リアムと名付けられたアンドロイドの彼は、さすが戦闘兵器というべきか、カバーイラストの通りかなり機械的。黒くて冷たくて硬質。
ただ、決して人間的ではない、血が通わないはずの鉄の身体を持つ彼だからこそ、健気な一途さだったり、その不器用さや愛おしさをより強く感じるものになっている気がします。
もうですね、リアムがものすごく良いんですよ。これはぜひ読んでとしか。

2人で過ごすあまりにも穏やかな日々の中に、新しい世界に馴染めない物悲しさや、平和のために犠牲となった忘れられかけた存在達についてなど、ピリッとしたスパイスのように戦争の名残りが非常に上手く溶け込んで描かれていて、中編の長さながら読み応えがありました。
お互いが"特別"になっていく過程を楽しみながら、後半のリアム視点でグッと心を持っていかれる。
上手いなあ。この攻め視点はずるい。
結びの部分も、幸せに満ちあふれた素敵なものでした。

個人的な好みとなりますが、甘ったれのようなジェフリーのキャラクターは大ヒットではなかったのです。うーん…もうちょっと40代らしさが欲しかったなというか。性描写に関しても。
ですが、リアムと過ごすうちに大切なことに気付いていく様子と、何よりリアムがとても良いキャラクターだったことと、後半の展開が本当に素晴らしかったので今回はこちらの評価で。
一風変わった異種愛ものをお求めの方はぜひ。

2

みざき

誤字がありました。
正しくは"プロキシマ"ですね…

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