昨日の恋敵は今日の恋人

kinou noteki wa kyo no koibito

昨日の恋敵は今日の恋人
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
34
評価数
11
平均
3.3 / 5
神率
9.1%
著者
愁堂れな 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
緒花 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784344847026

あらすじ

大学二年の幸喜は、1か月前に大学で話しかけられ、桃香と親しくなる。アパートの建て替えで引っ越すことになった幸喜は、桃香に押し切られる形でルームシェアすることに。桃香が借りた部屋へ向かうと、そこは高層高級マンションの一室。そして金髪碧眼のセレブ感あふれる美青年・テオがいた。困惑する幸喜に、ここは婚約者桃香と住むために契約した部屋だと答えるテオ。事情を互いに確認すると、テオは「お互い詐欺にあったようだ」と。警察へ連絡しようと慌てる幸喜に、テオは自分が有名なビジネススクールの日本校の代表であるため、詐欺に遭ったなどと公表されたくないという。そして、「二人で桃香を探し捕まえよう。幸喜もここに住めばいい」と提案され、押しに弱い幸喜はテオの言うとおりにすることに。桃香との会話や、テオが桃香とデートや旅行した場所を訪れ、手がかりを探す幸喜とテオだったが……!?

表題作昨日の恋敵は今日の恋人

テオ・ベイリー,25歳,ビジネススクール日本校代表
清瀬幸喜,19歳,大学生 

同時収録作品後日談

テオ・ベイリー
清瀬幸喜

レビュー投稿数3

してやられた感

多作すぎてどこから攻略していいのか迷った時は、イラストで選ぶ!ということで、緒花先生がご担当のイラスト買いです。BL小説では長〜いことお待ちしておりました…!

今回はさらりと読める、シンデレラストーリー。受け攻めどちらもキャラ的に基本はいい人たちなので、安心して楽しめました。

金髪碧眼のセレブ美男子×純朴な苦学美青年。女詐欺師に騙された者同士が協力してリベンジを果たそうとするところからスタートするお話です。出会いこそ突拍子もない二人ですが、物騒なサスペンスドラマではありませんでした笑


天涯孤独の大学生2年生・清瀬幸喜は学内で出会った女子学生の加納桃香と親しくなり、ルームシェアを持ちかけられる。ポストに入っていたカギと住所を頼りにマンションに行くと、超イケメンセレブの外国人・テオと鉢合わせ。テオは桃香の婚約者で、新居としてマンションを購入したところだという。直後、桃香と連絡がつかなくなり、警察沙汰にはしたくないテオからの提案によって、共同生活をしながら二人で桃香探しを始めることに…。


住む世界が違いすぎる二人ですが、自分の身の丈に合った生活水準を貫き通す幸喜はとってもいい子でした。でも時々卑屈になってしまうと、自分の味方は自分しかいないのだから堂々としていなさいと、テオにたしなめられてハッとします。

2年前に両親を亡くしてから生活するのでいっぱいいっぱいだった幸喜は、大人でカッコよくて素敵なテオを意識していくようになります。料理が一切できない彼のために朝食を作ってあげるととても喜ばれたり、幸喜が二十歳になったらお酒を一緒に飲めたらいいね、と誕生日のお祝いを約束してくれたり…。誰かと一緒に過ごす時間がこんなにも豊かな気持ちにさせてくれるものなのかと、幸喜はそれまでいかに自分が孤独だったかを知るのでした。

テオが幸喜を京都旅行に誘うところからコトは急展開します。旅行から帰った後、テオに誕生日を祝ってもらって初めてお酒を嗜みご機嫌だったのに、急に亡くなった母親を思い出して泣き上戸になる幸喜。テオの慰めに気持ちが刺激されて、はわわわな流れに…。

一体、どんな着地点に向かっていくのだろうかと、始めのうちはなんて理不尽!と思いながら読み進めていったのですが、途中でなんとなく予想がついて、ムフフとなりました笑

読む前からオチの察しがついたアナタ、さすがでございます!!

巻末、「後日談」では甘々ラブラブな二人にごちそうさまさま。ハードだったり、切なく悲しいお話の合間の一休みにふさわしい、優しいラブストーリーでした♡

萌え〜萌え×2の間の読後感でしたが、お似合いな二人とイラストに癒されたので、萌え×2にさせていただきました。

3

受け様はチョロ過ぎだと思う。

 なんだかんだ溺愛で、安心して読めるお話でした。

受け様は、両親を亡くし、生きていくことに精一杯な大学生の幸喜。
大学で知り合った桃香からルームシェアを持ちかけられ、敷金礼金等のお金を渡して、もらった地図と鍵を片手に行ってみたら、その部屋には金髪碧眼の美青年が。
この美青年こそ、攻め様であるテオ。
テオは桃香の婚約者だと名乗り、2人して、桃香に騙されたことを知る訳で。

 社会的地位があるから、警察沙汰にはしたくない、2人で桃香を探そう、と提案してくるテオ。
その勢いにのまれて承する幸喜。
更にはこのまま桃香用の部屋に住めばいい、とテオに同居を持ちかけられ、幸喜は押しきられるように同居することに。

 桃香が気に入っていた場所にまた来るかも、とテオが言うから、2人はまるでデートですか?というようなお出掛けをしているのですが、冷静に考えて!幸喜(°Д°)
詐欺師がニアミスするような場所に来る訳ないじゃん、と読者である私は歯ぎしりものです。
チョロすぎじゃろ、幸喜。
幸喜と一緒に旅行とかにも行っちゃってるテオ。
その時の様子から見ても、絶対テオは最初から幸喜狙いだよね、と察せられるのです。
ただ、なぜわざわざこんな手の込んだ事をしてるのか分からず、テオの思惑を不思議に思いながら読んでました。


 一方、テオの為に食事を準備したり、一緒に過ごす内に、自分の生活に張り合いが出てくる幸喜。
優しくて紳士なテオに惹かれていくのだけど、まだテオは桃香の事が好きなのだろう、と切なく思う。

二十歳の誕生日祝いに、初めてお酒を飲んで酔った幸喜は、テオといい雰囲気になって、そのままベッドへ。
こんな曖昧な関係のままで、不埒な真似をする気か!テオι(`ロ´)ノ
と見守っていたら、テオは幸喜だけ気持ちよくさせて自分は自制していたので、まぁよし!でした。


 幸喜が、ゼミの合宿先で桃香を見つけたことで急展開。
自分の事ではなく、テオを思って桃香に怒ってる幸喜の姿に、いい子やねぇ、としみじみです。


 この仕組まれてた出会いの真相に、テオ本気か!?と驚愕ですよ。
そして、それを知った幸喜の天然な対応に、私もずっこけそうでした。
そこじゃないと思うよ、幸喜(^_^;)
その上、真実を知っても怒りもあきれたりもしないなんて、やっぱりチョロいというかなんというか‥。
うん、まぁ、素直ないい子なんだな。
その上自分の魅力を全然分かってない子だから、これからはテオが堂々としっかり囲いこんでいけばいいと思いました。



イラストの緒花先生。
私は初めましてかも。
かわいらしいイラストながら、えちシートのエロさはステキでした(///∇///)


2

無自覚美青年


同棲(結婚)詐欺にあった者同士の犯人捜し。


天涯孤独な大学生の清瀬幸喜(受け)が親しくなった女友達・桃香と成り行きでルームシェアすることになり、渡された鍵で指定されたマンションへ行くと、そこには金髪碧眼の男・テオ(攻め)が・・・
このマンションはテオが桃香と結婚する予定で購入した億ションだというのです。
幸喜は敷金礼金として30万を桃香に渡しており、マンションを買ったテオに比べれば微々たるものとはいえ、幸喜にすれば大金をだまし取られたと警察に行こうとするのですが、セレブなテオは醜聞になることを恐れ自分たちで探し出そうと提案してきます。
自分よりも大金を貢いでいたテオのことを慮り警察へ行くことはやめるのですが、立ち退きすることは決まっていて行くところのない幸喜はテオの提案によりマンションで暮らすことになります。
居候することに引け目を感じる幸喜が朝食を作ったり、桃香が行きそうな場所へ食事や旅行に行ったりとテオと過ごすうちに、自分が思った以上に寂しかったことに気付き、桃香が見つかったらこの生活が終わってしまうことを寂しく思うようになるのです。


読み始めたときは詐欺にあったもの同士が共に犯人を捜している中で恋人になる話かと思っていたのですが、前提が違ってびっくり。
確かに、読んでいておかしいところがたくさんありました。
テオのようなセレブを騙して食事やさまざまなものを貢がせていた桃香が幸喜にはすべて割り勘でいたこと。
食事や旅行での聞き込みはすべてテオがしていて、それを幸喜はあとで話に聞くだけなこと。
旅行先で会うかもなんていってわざわざ京都旅行へ連れ出したこと。
幸喜のバイト先の店長へ嫉妬紛いな態度をとったこと等々。
でも、初めて幸喜が部屋へ訪ねて行った時の態度はどう見ても桃香に騙されて驚いている感じだったので騙されました。
実は幸喜に一目ぼれしたテオの作戦だったというのですからびっくりです。

バレてしまってからは開き直っていましたが、有能な成功者なテオが実はヘタレだったといのがこの話のキモでした。
うまくいってよかったねとテオの肩をたたきたくなるようなお話でした。

終始幸喜視点で進むので、できればテオ視点のSSを読みたかったです。
皆の態度で幸喜が美人さんなのは何となく分かるけど、実際どんな感じなのか客観的な評価を読んでみたい。
こんな大それた詐欺を仕掛けるくらい幸喜のことが好きなテオですからきっと幸喜の可愛いところをたくさん語ってくれたのではないでしょうか。


寂しかった幸喜がそのことに気付いたことが本当に良かったです。

1

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