2012年度 第4回BLアワード ぜんこく220万人┌(┌^o^)┐ホモォ..召喚!腐女子・腐男子よここに集え!

異論は認めません! 2012年度の私のイチオシはこれ!

2012年を振り返り、心に残ったBL作品を選出してみました。2012年もたくさんの「ドキドキ」や「ワクワク」に出会えてとても嬉しいです!

まばたきを三回
凪良ゆう 円陣闇丸  ショコラ文庫
幽霊モノですがラブコメではありません。幽霊とやりとりしていたりするにも関わらず、ファンタジーという印象より人間ドラマ的な印象に強く、考えさせられる事が多くて何度も泣かされました。最後の数ページは言葉のひとつひとつが重くて、そこに込められたメッセージがすごく伝わってきました。全体的にはシリアスですが、幽霊のコミカルなエピソードもあり、重くなりすぎず読みやすい。予想外の展開をするので、ドキドキワクワクハラハラさせられっぱなしです。展開の仕方と着地点が上手い! 凪良先生は割と安定していつも面白いのですが、時々吃驚するくらい心を持って行かれますね。円陣先生の挿絵もピッタリ! 作品を充分に楽しむ為に、読む前に挿絵や文章のチラ見をしないことをオススメします。

ファントムレター
砂原糖子 広乃香子  ルチル文庫
昔の恋人同士の再会モノ。泣かされました…。
好き合っていたけれど、別れるしかなかった高校生の頃のふたり。親を巻き込んだ騒動による別れは、ふたりの心に大きな傷を残しています。好き合っているのになかなか踏み込めずにいたり、好きな気持ちを受け入れられない状態が切なくて胸が痛い。物語の中で重要な役割を果たしている「手紙」には、心の奥にしまい込んでいた想いが素直な言葉で書かれています。気持ちって生ものですよね。元々再会ネタが好きで、子供や家族に弱いという事もありますが、最後の手紙に涙腺崩壊でした。
ティッシュを用意して、思う存分泣くことの出来る環境で読む事をオススメします!

off you go
一穂ミチ 青石ももこ  ルチル文庫
40代前半の密と良時が、幼なじみという関係から恋愛に発展する話で、2011年に刊行された『is in you』のスピンオフ。気になる存在だった当て馬・密は予想以上に面倒で可愛い人でした。
子供はいないけれど結婚していて、名の通った会社でそれなりの役職についている、一般的に見たら順風満帆な人生。でも、ふたりとも実際は心がどこか欠けている事を程度の差はあれ自覚していて、離婚をきっかけに向き合う事になります。ふたりに加えて重要な存在である良時の妹・十和子。この3人の関係がしっかり書かれていて、その間で動く感情が痛いほど伝わってきます。十和子が語るシーンは何度読んでも涙が止まらない。様々な事を経てきているからこその重みでした。話も面白いですが、何と言っても密のキャラが魅力的! 飄々とした態度や突き放すような言葉のひとつひとつに隠された本心が可愛くて仕方ありません。表には出さない臆病なところや健気さに心を掴まれました。
『is in you』を読まなくても理解出来ますが、密の可愛さをより味わうためには、前作を先に読む事をオススメします!

新宿ラッキーホール
雲田はるこ  onBLUEコミックス
ゲイビデオ制作会社の社長・苦味と、副社長のサクマ。出会いから長い月日が経ち平穏ながらも刺激的な日々を送っている、そんな一癖も二癖もありそうなふたりを中心にした話。
苦味とサクマの話ですが、それぞれ他の人と絡む話もあるので、そういった展開が苦手な人にはオススメしません。私はむしろそんな緩い関係に見えている中でもしっかり繋がっているふたり、という関係に萌えるので楽しめました。コミカルさを織りまぜながらも、ベースにあるのはJUNEっぽい骨太な大人の恋で、読み応えたっぷり! 現在と過去の間に15年ほどあります。若いふたりと年齢を重ねたふたりの関係、その違いに注目して読むのも面白いかもしれません。
雲田先生の描くおっさんは絶品ですね! 特別おっさん萌えのない私でも、この脂抜けてきた年頃のサクマの色気には萌え転げました…!

宇田川町で待っててよ
秀良子  onBLUEコミックス
女装をきっかけに近づいた高校生・八代と百瀬の話。
こっそり自分だけで楽しんでいたそんな楽しみが百瀬に知られてしまった事で、八代は自分が女装することで何を得ようとしていたのか、自分でも知らなかった欲求を知る事になります。その過程が面白い…! 揺らぎをしっかり追いかけているので、ふたりの距離が近づく展開に説得力がありました。八代に共感して一緒に不安になったり、百瀬に共感して八代の可愛さにムラムラしてみたり。話の雰囲気は割と静かなのに、読んでいて心休まる暇が無い! 百瀬が八代に惚れていく過程はもちろん、八代が百瀬に堕ちていく過程も丁寧に描かれていて、じわじわと萌えが襲ってきます。ふたりとも自分と相手の気持ちに振り回されていてとてもかわいい。
女装というキーワードはもちろんですが、自分の中に隠れていた人には言えない欲望に葛藤したりする話に萌えレーダーが反応する方にオススメ。女装と恋愛がうまく繋がっていて面白かったです!

やぎさん郵便
草間さかえ  シトロンコミックス
偶然手にした恋文から有原の弱みを知り、身体の関係を持つようになった澤。そんなふたりの関係が変化していく話。
2010年に刊行された『マッチ売り』の続編で、有川と澤、花城と廣瀬の4人の話が同時に進行しています。相変わらず廣瀬は恋文について知らないままでしたが、花城との関係は深まっていて、意外な過去の繋がりを盛り込んであるのがよかったです。相変わらず花城かわいい! 普段ビシッとしているのに、廣瀬には甘えている花城の笑顔に心撃ち抜かれました。そんなふたりもよいですが、何と言っても今回の注目は澤です。ドSなツンデレ攻の垣間見せる不器用さは威力絶大です。意地悪で素っ気ない態度の澤なのに、意外にも中身は恋愛体質で相手に恵まれない不器用な人。澤と有原の関係、振り回されているのは有原かと思いきや…。有原の存在や自分の気持ちにいつの間にか振り回されていたのは澤の方でした。 徐々に点と点が繋がり線になってきたところで次巻に持ち越し。続きが待ち遠しいです!

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